テレビ番組『プロゲーマーをめざす若者たち』テキスト起こし

先日放送されたテレビ番組『プロゲーマーをめざす若者たち』をテキストに起こしてみました。

会話部分は映像とあわせないと意味がわからないものがほとんどだったので割愛した部分があります。

このサイトを見ているような人には説明がなくても大体わかると思うのですが、わからない人がいるかもしれないので登場人物やイベントなどについて軽く説明します。
文中での敬称は省略させてもらっています。

解説

テキスト

e-Sportsいま、アメリカやヨーロッパなど世界中で流行するパソコンゲームの大会、それは、インターネットやLANを介し、人間同士が対戦するゲームである。
生身の人間同士がぶつかり合うゲーム。
それはいつしか、『e-Sports』と呼ばれるようになった。

対戦ゲームを未来のスポーツとして市民権を得たいという、ゲーマーたちの思いだろうか?
彼らはスポーツ競技さながらに、チームを組み、大会の実況中継でゲームを熱く語り始めた。
『e-Sports』の代表的な種目『カウンターストライク』。ゲーマーたちがインターネット上で開発したパソコンゲームソフトだ。人気をえて、この四年間、ゲーム大会で最も注目を集める競技となった。
プレーヤーは5人1組となり、相手チームとラウンドを競う。
ゲーム大国の日本からも選手を送り込み、優勝を勝ち取りたいと情熱を燃やす男がいる。
犬飼博士、34歳。ゲーム開発の仕事を経て、国内大会のe-Sportsイベントをプロデュースしてきた。

犬飼「こうまるで、スポーツのようにですね、対戦をするんですね。それを大会が行われていて、その様子が非常にエキサイティングなんですね。観戦する人たちも楽しめる仕組みというのが組まれているんですね。試合を別のコンピュータを通して、好きな視点でみれたり、インターネットで放送できたりという仕組みが組まれていて、やる人だけではなくて、観戦する人も楽しめるというのが、e-Sports」

そして、世界各地の大会で賞金を稼ぎ、スポンサーを獲得する。

犬飼「たとえば世界では、何千万円も稼ぐと言うプロゲーマーがでてきているんですけども、日本にはまだ何千万も稼ぐゲーマーというのは出てきていないんですね」

こうした中、日本からも大会に出場するゲーマーたちが出てきた。
世界に出て活躍し、プロのゲーマーを目指す若者たち。

ゲームは未来のスポーツになるのか?日本からもプロゲーマーは誕生するのか?

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e-Sportsの主な世界大会は2つある。
『Cyberathlete Professional League』と『World Cyber Games』だ。
そのうちの一つ、CPL。
アメリカ、テキサス州ダラスでは、年二回CPLが開催される。
1997年から始まった、世界初のe-Sportsの大会だ。
2005年の夏の大会を訪ねた。

ゲーマーたちは日ごろ使い慣れた自分たちのパソコンを運んでくる。
アメリカでは16歳で免許を取れる州もあり、ゲーマーには好都合だ。
この大会は、国籍も問わず、誰でも自由に参加できる。
カナダや南米、ヨーロッパやアジアなど世界各国から駆けつけたゲーマーもいる。
入場に際して、パソコンの盗難防止に持ち物をID登録する。

e-Sportsゲームの練習会場。通称LANパーティとも呼ばれるエリアだ。

ゲーマーたちは席を確保するやいなやパソコンを設定する。

自慢の改造パソコンを披露する若者も多い。

外国の女性ゲーマー「私はニューヨークから、仲間はカンザスから合流したの。大学ではコンピュータサイエンスが専攻なの。」
外国の男性ゲーマー「地元だし、軽いノリでLANパーティに参加した。普段は全身使う肉体労働者さ」

練習の熱気に包まれるLANパーティの会場。
ここで練習試合を繰り返し、公式試合に臨むのだ。

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日本からも5人チームの4dNが試合に出場する。
カウンターストライクの日本トップチームだ。

犬飼は3年間、4dNの試合を応援してきた。

南 慶紀君は、4dNのリーダーだ。メンバーは東京近郊に住む4人と、沖縄の高校生が一人。
17歳から22歳の若者達だ。
彼らは定職を持たず、親の援助で生活している。

そんな彼らには、世界大会の渡航費用をサポートするスポンサーがいる。
東京のアパレルショップの社長である(株式会社PSYMIN)。

SIGUMA1vs1の個人競技で出場する日本人選手もいる寺部鉄兵君。選手名はSIGUMA。
彼が挑んだ種目はヨーロッパで盛んなため、イギリスに移住して腕を磨いてきた。

SIGUMAにはロンドンでの生活費と世界大会の渡航費用をサポートするスポンサーがいる。
パソコン輸入代理店の代表、前田さん。SIGUMAを日本発のプロゲーマーにする試みだ。

観戦席の巨大モニタでは試合が実況される。
6つの公式試合が始まった。

スポンサースポンサーがいる選手たちは、ユニフォームにその名をプリントする
チームの個性も様々だ(スポンサーのロゴやチーム名が入ったユニフォームがうつる)。

鬼コーチをつけたチームもいる(鬼コーチが試合中に激を飛ばすシーン)。

しかし、インターネットでプレーできるゲームなのに、なぜ集まって試合をするのだろうか?

犬飼「オンラインだと人が特定できないんですよね。どうしてもインチキとかズルをする人が出てくるんですよね。オンラインだとその人が本当にそのプレーヤーかどうかわからなくて、なりかわりですね。受験でもあるじゃないですか、成り代わりみたいなのが(替え玉受験のことかな)。あれがもっと容易に行われてしまって、そうすると誰が強いのかというのが決めにくいので、競技としてはかなりあつかいにくいという。」

4dNの1回戦。対するはアメリカの中堅チーム。
30ウランド中、ラウンドごとに勝敗をきめ、先に16ラウンドとったチームが勝ちだ。

16-4で4dNが圧勝した。

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Vo0一方、個人競技に出場するSIGUMAの一回戦が始まった。

スポンサーの前ではじめて見せる試合だ。
相手のアメリカ人選手を前にして、15分間、3試合を競う。

SIGUMAは2ラウンド先取されて1回戦は敗退した。

SIGUMAは1年契約のプロゲーマー。スポンサーにゲームの腕を見込まれて、月に15万円の生活費を得ている。

スポンサーはSIGUMAの報告書を書いていた

前田「ロンドンを選んだのは、ヨーロッパの競合たちと練習をするためっていってたよね。それを、自分が思っていたようにできなかったっていうことだよね。」

SIGUMA「上のプレーヤーとなかなか練習をする機会が作れないんですね」

前田「ネットで(対戦相手を)探すんじゃなくて、Vo0(この時の世界No.1プレーヤー)に頭を下げてでもさ、やってもらえばいいじゃん」

SIGUMA「ぼくの力がまだ、あまり高くないじゃないですか、俺とやってもあまり練習にならないだろうなと、そういうことを考えてしまって…」

前田「こっちは必死なんだよ。もう、後戻りはなしと思って」

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4dn4dNは5回戦まで進出した。対するはアメリカの強豪チーム。
インカムとキーボードを使い作戦の指示を出す。

チームワークを発揮し、順調にラウンドをとった4dN。

しかし、相手チームも反撃を始めた。

結果は、7-16で敗退した。

この大会での順位は48チーム中12位。
4dNは日本トップチームとして3年間世界各地の大会に参加してきた。

南「疲れましたね。これでもベスト12か。よくやったほうだとおもうよ。もっといけたかもしれないけど。」

世界大会12位。この成績はチーム結成以来の快挙だった。
世界大会で賞金を得たのもはじめた。しかし、賞金額は5人でわずか750ドル。

paranoiac「ものたりないですよね。優勝したいよね、いつかは」

彼らの悩みは日本で対等に練習できるチームがいないことだ。

XrayN「いってみれば、高校野球で甲子園にいったやつらが、中学一年生くらいで野球覚えたてくらいのやつと試合をするくらい差があるんで、やっても緊張感ないし、勝って当たり前なんで。」

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Fatal1ty一方、大金を稼ぎ出すプロゲーマーもいる。
Fatal1ty、24歳。個人競技のアメリカ人トッププレーヤーだ。

各地の世界大会で賞金をさらうスター選手はゲーマーたちのあこがれだ。
大会では、スイートルームで専用のトレーナーを雇い、練習する。

Fata1ltyのネームロゴがはいったパソコン関連商品(PCパーツがズラリと映る)。

世界大金の賞金や、スポンサーとの契約金で年収およそ1億円。
正真正銘の、プロゲーマーだ。

※後の調査でFatal1tyが年間1億円の収入があったという話は事実誤認の可能性が高いと判明しました

Fata1lty「プロゲーマーなんて、最初は親は渋い顔。でも、ある大会に親を呼んで、優勝してみせたら今では応援してくれているよ。」

パソコン関連企業は、e-Sportのスポンサーとなることに積極的だ。
高性能の部品は、ゲーム画面の表現力を高め、ゲーマーたちの購買意欲をそそるのだ。

5人競技のカウンターストライクの優勝額は15,000ドル。
それと同じ額が、個人競技の優勝者にも与えられる。
ゲーマーたちは、企業の広告塔となったのだ。

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東京・有明。世界のパソコン関連の見本市。
ここで犬飼は、e-Sportsの世界を語り、スポンサーを探していた。
日本での大会を、ビジネスとしても成立させるのがe-Sportsプロデューサーだ。
犬飼は、プロを目指すゲーマーが増えるのを期待してる。
日本のe-Sportsの現場はどうなっているのか?

犬飼「4dNに勝ちたいという人はですね、たくさん会ってきたんですけど、大阪にですね新しいチームがですね、4dNを倒そうというチームが出てきたんですよ。」

AXG
ダラスの世界大会にさかのぼる2ヶ月前、大阪の日本のトップチームを決める大会が開かれた。これに勝てば、ダラスへの往復切符が手に入る。
3年間、日本最強の座を守る4dN。彼らに決勝戦で勝負を挑んだチームがあった。
そのチームはAXGこと『AggressiveGene』。

結果は、5-16で敗れた。
しかし、彼らは打倒4dNを合言葉に合宿を始めたのだ。

康「そうですね、4dNが最大の敵ですね、国内では。」
byh「まだ壁はあるけど、4dNを倒せるくらいになったら世界で通用すると思うんで。」

犬飼は、彼らが合宿する大阪のマンションを訪ねた。

3LDKの部屋での共同生活。
それは、カウンターストライクの練習のためだ。
ここで集まって直接練習し、チーム力を強化するのが目的だ。

これを提案したのは、大阪出身のリーダー康詩温君。
ネット上の対戦で知り合ったプレーヤーから、選りすぐり、東京・奈良・福岡から4人の若者を集めたのだ。

犬飼「なんでこういうことをしようかというのを教えてくれる」

康「なんでプロゲーマーを目指すのか。単純に賞金目当てということではなくて、やっぱり1ゲーマーとして誰しも思うことが、有名になりたいだけじゃなくて、自分が好きなゲームをみんなに知らせたい。自分がこういうゲームをやっている、これを広めようという単純な気持ちです。」


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NEXTAGE
対戦ゲーム専門のネットカフェ。
この店でAXGこと、AggressiveGeneは店員として働く。
店長はリーダーの康君。
メンバーは、交代でシフトを組んで出勤する。
この店のバイト代で、5人はマンションの家賃と生活費をまかなう。

お客さんに、カウンターストライクのやり方を教えるのも、店員の重要な仕事の一つ。
上達するためのレクチャーもする。

ティッシュくばりで、新規のお客さんを呼び込むのも彼らの大切な仕事。
ゲーム専門店にどこまで興味を示してくれるのか?
練習試合は深夜にはじまる。
ネット上で集まるより、直接声を掛け合う練習は格段上らしい。
4人のメンバーは、17~19歳の若者たち。
みな、親元を離れるのも初めてだ。

康「せっかく作ったチームだから、それよりも、みんなが食っていけることがいいかな。食っていけることができるようになったら俺の役割は終わりかな。」

リーダーの康くんは在日韓国人。
韓国のWonkwang Digital大学の講義をインターネット上で受講する大学生だ。
康君が受講するのは4年制のゲーム制作学科。
ゲームが盛んな韓国で、世界に先駆けて創立された学科だ。

康「スポーツとしても楽しめるゲームというのは、どういうものなのかなというのをずっと考えているわけですよ。」

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code-Realityスポーツのようにゲームを楽しむ家族もいる。
犬飼は一宮に住む寺沢さん一家を訪ねた。

寺沢稔さん43歳。愛称はKaneko。
Kanekoさんは、毎週日曜の夜、e-Sportsのオンライン大会(code-Reality)を主催している。

この大会の準備に、毎週土曜日を費やす。

ゲームがきっかけで、Kanekoさんがパソコンを始めたのはわずか5年前のことだ。

部屋にサーバーを数台たてる。大会の模様を映像で配信するのに必要な環境だ。
Kanekoさんは人気の高い3つのパソコンゲームを選らび、週変わりで大会をひらく。

スポンサーをつけない純粋な趣味のイベント。
いわば、e-Sportsの草野球リーグだ。

大会には三人の子供も参加し、大会の準備も手伝う。
長男げんじ、次男きくじ、三男じょお。

それぞれの選手名で専用のパソコンも持っている。

いまは野球に夢中の次男だが、あるパソコンゲームの日本代表に選ばれ、韓国の世界大会に出場した。

当時、韓国の世界大会に引率したのが犬飼だった。
その頃から、Kanekoさんとの交流はつづいている。

Kaneko「インターネットリレーチャットという、簡単に言うとおしゃべり、チャットですわね。我々はIRCと呼んでおるんですけども。ゲームのチャンネルにはいれば、同じゲーム同士の話をしているということで、非常に詳しいひとから、いろいろな人がいてですね。その一つのゲームで誰が一番強いのか、ということを決めてみたいと思いましてですね。」

小学校の頃からテレビゲーム少年だったKanekoさんは大学卒業後、建築事務所に就職した。
Kanekoさんの提案で設計用のソフトを導入し、今では社員全員がパソコンで図面を書く。
奥さんのクミコさんも影ながら大会を応援し、食事やおやつを用意する。

クミコ「主人が好きなことで、子供も好きで、私はそれで応援できればソレはソレでよいと思っていますので。いまは子供と一緒にすごせる時間ですから。」

日曜日の夜8時、いよいよ大会が始まる。

Kaneko「今日も29人に集まっていただきまして、この29人でデスマッチをやったら誰が強いかということをですね、ひとつあの決定してみたいと思います。今日は非常に大物の犬飼さんも来ていただいていますので、ひとつ楽しくいきたいですね。」

犬飼「お父さんお母さんもパソコンの前にあつめちゃってください。そうするとe-Sportsの世界の楽しいことが伝わるとおもうので。Kanekoさんがやってる、そして自分がやっている、映像にうつっているんだよということが伝わればうれしいと思っていますので」

Kanekoさんはパソコンゲームをするときは、マウスを左手、キーボードを右手で扱うように教えている。操作が煩雑なキーボードを右手で使えるからだ。

長男も毎週大会に参加しているが、今週は期末テストで勉強に専念。
大会中は、奥さんの自由時間。

試合の合間の休憩時間に、Kanekoさんはスコアを集計してホームページを更新。掲示板でも参加者にメッセージを送る。

じょお君は3回戦で敗退。
(お母さんのもとに移動して)まだまだお母さんに甘えたい年頃だ。

ゲームをスポーツのように熱く語る二人。

犬飼「このままスポーツみたいだなって感じるんですけども、ぼくの驚くべきことは、Kanekoさんのこの仕事の速さ。一人でIRCを書き込んでホームページを直してインターネットラジオを放送して。一人で全部やっているのをみてこの人は超人だと思いましたね。今日の1位はKanekoさんにあげたいともおいますね。Kanekoさんおつかれさまでした!」

夜11時に大会は終わった。
3年前から休まず続けている。

Kaneko「私がゲームを通じてこの3人に一番言いたいのは、大げさな言葉ですけども、舞台強さと勝負根性ということをよく言うんですけどもね。勝負根性というと、野球とかですとピンチな場面がでてくるわけですよね。今までの流れを断ち切ってひっくり返すような、勝負根性というものをひたすら、オンラインのゲームですね、私のところのcode-Realityに参加するわけですから、そこで3人に伝えたいですね。」

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AXGの5人が合宿を始めて3ヶ月。
バイトと共同生活に疲れ始め、練習も滞りがちになってきた。
集合時間に遅刻するメンバーも増え始めた。

康「俺はおまえらのことずっとサポートしているやんけ。リーダーは常にサポートするべき存在ではあるけど、仲間がリーダーを支えるべきでもあるねんで。前提が甘いからなんでも甘く見えるんだよ!やれっていわれたらやるヤツなんてだれだっているって、この世に腐るほどいるんだよ!やれっていわれなくてもやれるヤツを目指さないと俺らは。
違うんだったら違うっていうなら違う社会で生きてこいよ。現時点で30万の給料もらっているか?100万もらってるか?もらえねえよ。どこかの掲示板でこう書かれてるよ。『プロゲーマーで生きるなんて本当笑える』だって。ムカつく発言ばっかりされてるだけじゃん。だったらかかってこいよ、俺らがやってやるよ。だから俺らの名前をAXGにじゃないの?」

朝の2時に練習は始まった。
生活リズムも乱れる一方だった。

AXGが合宿をはじめて6ヶ月。
彼らは共同生活を打ち切るために引越しの準備を進めていた。

そして、解散の話も出るようになった。
メンバーの一人が家庭の事情でゲーマー活動が困難になったのが表向きな理由だった。
他の3人も解散に抵抗はなかった。

Radia1y「疲れましたね、ゆっくりしたいかな、ちょっと」
byh「やっぱり、みんながみんながプロになりたいとは思ってなかったとおもうし、自分も興味本位でしか来ていなかったというカンジで」
Noppo「本来の目的が達成できなかったというのが、結局一緒に住んでバイトして生活しているだけになっていたんで、本来の目的とは違ったんで、もうすぐ解散かなという判断になりました」

店員として残る康くんは、店の新しい店員に引継ぎを始めた。
日本一のチームを決める冬の大会は、目前に迫っていた。
合宿の成果を問う大会。最後の意地で4dNと戦うのか?

康「CPL Winterというものに対して、みんな何かしらの思いを持っているんだけど、対4dNとなった時、絶対に勝ちたいと思うだろ?「もうここまできたらいいわ」って思うのも個人感情してあると思うけど、もしかしてっていう、ウソでもちょっとだけ期待している自分っていのうがあるんじゃないかな。出れる子も出れないっていうもあると思うし。」

Radia1y「気持ち的にはまあね、みんな出たい出たいって言ってるからね。出たいけどね、俺もまあね。」
康「難しい?」
Radia1y「難しいね」
Evasolo「出てもね、勝ちにいけるかどうかはいまはわからないね」
康「俺ら的にはYesという枠にしておくから、あとはお前がどうでるかだけで…」

一回実家に戻って、大会に出るか決めることにした
4dNに勝つ自信がないのが本音のようだった。

メンバーの一人が一足早く東京に帰ることになった。

康「自分が思うビジョンを彼らに伝えることができない、会えるから余計反発もくるし思い悩まされることもありましたけど」

康君はバイトを続けながらも冬の大会に出場することをあきらめてはいなかった。

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GDEXプロゲーマーになるために、現実的な選択をした若者もいる。

4dNのメンバーで最年長の岩永君は、ダラスの世界大会に出場後、4dNを脱退して大阪のゲーム輸入会社に就職した。

e-Sports関連商品を輸入し、事務や営業の仕事をする。

清水「e-Sports関連商品を売ることによって、彼らはそこから自分たちの給料を稼ぎ出して、プロゲーマーとしての活動に専念していく環境を作り出していくということで、今回の雇用になっています」

プロゲーマーとして採用された岩永くんは、勤務中も毎日2時間の練習が義務付けられている。
世界大会の個人競技ゲームに、会社の名前を背負って出場するためだ。

岩永「これを機会に、カウンターストライクというチーム戦のゲームではなくて個人で活躍できるようなゲームを活動の視野に入れていきたいと思っています。」

e-Sportsは本物のスポーツと同様と考え、帰宅後も動体視力の訓練を欠かさない(動体視力を鍛えるソフトで練習するシーン)。

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CPL2005年、冬。
カウンターストライクの日本一を決める大会だ。
到着した4dNのメンバーにサインをねだるファンもいる。

日本一を決める大会に集まったのはわずか6チーム。
AXGの姿はなかった。

4dNは二人の新メンバーを迎えた。
その実力は健在なのか。

順調に決勝戦まで上り詰めた。
結果は、圧勝だった。

南「AXGが(出場を)破棄しちゃったじゃないですか、それで残念なところがあって。対抗馬というか、プロチームとしてライバル意識もありましたからね。他のチームはプロチームという意識がないので、個人的には、対抗馬になるようなチームがいればよかったというのはありますね。」

彼ら(4dN)は再び、世界大会の切符を手にした。

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World Cyber Games

2005年、11月末。
シンガポールに世界のゲーマーたちが集結した。

CPLと並ぶe-Sports大会『World Cyber Games』。
いわば、e-Sportsのオリンピック大会。
8つ種目が競技される。
カウンターストライク日本代表、4dNも出場する。

各国を代表するおよそ700人の選手が世界67カ国から集まった。
2000年から韓国から始まったWCG。
世界各国を巡回し、年に1回開催される。
2005年はIT立国を目指すシンガポールが選ばれた。
オリンピックさながら、スポーツマンシップにのっとり競技することを宣誓する。

8つの種目に仕切られたトーナメントエリア。

大会の目玉、カウンターストライク。

各国の代表、48チームが集まった。
4dNは予選を突破しなければならない。
相手は強豪ロシア。

結果は12-18で敗退。
本戦出場にはいたらなかった。
世界のゲーマーの壁は相当に高いようだ。

総合優勝はパソコンゲーム大国のアメリカ。
日本ではなぜ大会が盛り上がらないのだろうか?

犬飼「結構、大会自体は日本もゲームをたくさん作っているので、あるんですよ。なんだけども、ほとんどメーカーが自分たちで主催でやっちゃっているんですね。メーカーはというのはお店に並べて売るまでがビジネスなんで、プレーヤーに届くまでがビジネスなんですね。届いたらはビジネスじゃないんですよ。だから売っちゃった後に大会を開いても彼らは儲からないんですよ。だから彼らは、発売される瞬間とか発売される前に大会をやっているんですよ。海外のメーカーはそのへんよくわかっていて、長期的に売ろうとするんですね。僕らは日本国内でたくさん試合が出来る状態を早く作って、その中から切磋琢磨して強い選手がでてくる状況をつくらないといけないですね。

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BIGLAN Socket32006年1月。
犬飼は、ゲームの新しいイベントをプロデュースした。

国内での大会を増やして、e-Sportsを盛り上げること、そして選手を育てるのが目標だ。
大阪からAXGのリーダー康君も来ていた。
チームを再結成するために、新しいメンバーを探している。

4dNのリーダー南君は20歳になった。
世界大会で優勝するという目標は変わらない。

好きなゲームをしてプロになりたいと思う若者は少なくない。
日本でも、ゲーマーたちが脚光を浴びる日は、本当に来るのだろうか?

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以上がナレーションベースの番組内容です。

現時点では、番組が放送された時と事情はかなり変わっていて、紹介されたチーム、プレーヤー、イベントなどは活動休止という状態です(それが悪いという意味ではありません)。

番組の感想は、個人的にこの世界に関することはいろいろ情報を集めていることもあって楽しくみることができました。
ただ、一般の人がみたらさっぱりわからないという点があったことは間違いなさそうです。
終わり方がプロゲーマーというものは、あまり明るい未来がなさそうなカンジで終わってしまったのは個人的にどうかなと思っていますが(当初の企画と結果が一致しなかったのかな)。

とりあえずそんなかんじで。

画像© : CPL

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著者紹介

Yossy

Negitaku.org 運営者(2002年より)。CS:GO、Dota 2が大好きです。 ラーメン、ランニング(60km完走)、カメラが趣味です。 じゃがいも、誤字脱字を見つけるのが苦手です。

http://twitter.com/YossyFPS
http://www.negitaku.net/
http://steamcommunity.com/id/Yossy

コメント (4)

GJ!

thx!ご苦労さまです。

私は愛媛なので番組を是非拝見したかったのですが、
テキストにおこしてくださって助かりました。
Yossyさんどうも有り難う御座いました。

誤字を修正してみました:]

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