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Shoot it!『Eスポーツ大会を支える人々』

Slash Games
SlashGamesに連載されているe-Sportsライター杉山さんのコラム『Shoot it!』の第31回『Eスポーツ大会を支える人々』が掲載されました。

Eスポーツの大会というと、やはり注目されるのは熱い戦いを繰り広げるプレーヤーたちです。
しかし、Eスポーツの大会は、様々な人たちのサポートもあって成り立っています。
今回のコラムでは、普段はあまり注目されないEスポーツ大会を支える人々が紹介されていました。

Eスポーツ大会を”支えた”人々

どのような人たちが紹介されているかについては、コラムを読んでいただくとして、ここでは「Eスポーツ大会を”支えた”人々」のとあるエピソードを書いてみたいと思います。

Cyberathlete Professional League(CPL)
これは、2003年に行なわれた海外のEスポーツ大会『Cyberathlete Professional League』の冬季日本予選でのお話です。

予選はValveのオンラインプラットフォーム『Steam』がリリースされ、『Counter-Strike』のバージョンが1.5から1.6へとアップデートされた頃に開催されました。
予選にはSteamと最新バージョンのCS1.6を使うことが決定されました。


今でこそ安定したサービスが提供されているSteamですが、当時はトラブル続出でひどく不評な代物でした。最悪なことに、試合直前にネットワーク障害が発生し、Steamに接続することができないトラブルが起こってしまいました。
現在のSteamには、ネットワークに接続せずゲームをプレーすることができるオフラインモードが実装されていますが、当時はそのような機能はありません。

大会運営者は復旧を試みるため様々な手を尽くしましたが、Steamでの大会開催は不可能と判断し、安定したCS1.5での開催を決定。予選は数時間遅れで開催されることとなりました。

ガリル
CS1.5とCS1.6ではGalilやFamasといった武器の有無を含めて仕様にかなりの差があります。戦術が全く異なるため、1.6用の練習を重ねて大会に挑んだプレーヤーたち、そして1.6での試合を楽しみにしていた観客の中には、ガッカリした人が少なくなかったでしょう。

しかし、この時、もしかすると予選は開催自体が危うかった可能性もあるのです。
なぜならば、大会運営上の予定リストに『CS1.5をマシンにインストールする』という作業は項目として含まれていなかったからです。

設営
会場の設営は、大会前日から夜を徹して行われました。
設営は重労働で、深夜ともなるとスタッフはクタクタです。
しかし、とあるスタッフが、もしもの場合に備えて、疲れている設営スタッフに協力を呼びかけ、自主的にソフトをマシンにインストールしていたのです。

主催者が「彼らの自主的な行動がなかったら、大会は実現できなかったかもしれない。本当に感謝している。」と語っていたことを思い出します。

以上、Eスポーツ大会を”支えた”人々のエピソードでした。

情報元

この記事を書いた人
Negitaku.org 運営者(2002年より)。Counter-Strikeシリーズ、Dota 2が大好きです。 じゃがいも、誤字脱字を見つけるのが苦手です。

https://twitter.com/YossyFPS/
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コメント (0)
  1. ホギ より:

    E-Sportsはコミュニティー派生の色が強かったので、それのプロというのはあまり想像もつかなかった。
    けど、野球やモータースポーツのプロ業界のようにE-Sportsが大きくなれば、運営や解説などで新しいプロの道が開けるかもですね。
    たとえばFatal1tyがCGSの解説をする、みたいな。

    久々にSlashGamesのトップを見ると杉山氏がシド・マイヤーレイルロードのレビューを書いていました。
    http://www.rbbtoday.com/column/gamecolumn/20070510/
    個人的にはモノポリーのほうが(ry

  2. Kyodog より:

    記事内容に感銘を受けました。
    杉山さんの視野の広さは、さすがだなぁといつも驚かされます。

    大会にいくたびに、裏方として頑張っている人々の
    姿をみかけました。一人一人立場は違えど、同じ目的
    のために一生懸命になっている。スポーツの原義とは
    そういうものだなぁなどと思った記憶があります。

    時に、選手など目立つ人々の去就で流行廃りを議論
    しがちになるのが、新興エンターテイメントの弱点では
    ないかと思ったりもします。コミュニティーリーダー、
    記者、アナウンサー、チームマネージャー、出資者等々
    ・・・色々な立場から関われることがe-sportsの良さ
    でもあります。我こそはという人材が、これからも
    どんどん表に出てくることを願ってやみません。