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ゲーミングマウス『ZOWIE EC1 Black』ファーストインプレッション

ZOWIE GEAR 光学式センサーマウス『EC』シリーズ
2010 年 8 月中旬に全世界同時発売が予定されているゲーミングマウス『ZOWIE EC1 Black』ファーストインプレッションの紹介です。

今回、かなり少ない個数で日本に入ってきた『ZOWIE EC1 Black』を週末限定で試用させていただく事が出来きました。
ゲームで約 11 時間ほど使用してのインプレッションを書いていきたいと思います。

ZOWIE GEAR ECシリーズ

『EC』シリーズは、ZOWIE GEAR と元プロゲーマーの Sweden Emil “HeatoN” Christensen 氏が共同開発したボタンの右利き用光学式センサーマウスです。

使用環境

  • マウス: ZOWIE EC1 Black
    • CPI: 500
  • ソール: デフォルト
  • マウスパッド: ZOWIE GEAR G-TF
  • センシティビティ
    • Team Fortress 2: 2.1
    • Quake Live: 2.1 (マウスアクセル 0.5)
    • Counter-Strike: Condition Zero: 2.1
    • Heroes of Newerth: デフォルト

使用環境は上記の通りです。
まずは形状から紹介していきます。

真上

ZOWIE EC1 Black 真上から

真上からみたところ。サイドボタンは左側面に2個。
形状が絶妙で、マウスに手を下ろすと違和感なくフィットします。
握りこんだり形状に合わせるような動きが必要ないほどでした。
これは個人的にかなりすばらしいと思っている点で、持った瞬間にマウスに対する期待度がアップしました。

裏面

ZOWIE EC1 Black 裏面

裏面には『Developed by HeatoN』の文字が入っています。
こちらによると製品は『ZOWIE EC1』が正式名称のようです。
CPI 切り替えスイッチは、プレー中に誤って押してしまわないようセンサーの右側に配置されています。
スイッチを押すごとに、マウスホイールの色が連動して変動します。

500CPI (赤) 1,000 CPI (紫) 2,000 CPI(青)

500CPI (赤)、1,000 CPI (紫)、2,000 CPI(青)

公式サイトに掲載された HeatoN シリーズの予告画像で赤く光っていたのはこのホイールだったわけですね。

ただあまり直感的とは言えず、上記の組み合わせを覚えていないとマウスを動かして現在の CPI 設定を確認しなくてはなりません。
1度設定したら変えることはほとんど無いのであまり問題はないと思いますが。

ソールは、マウスの前方と後方に大型のものが2つとなっています。

前面

ZOWIE EC1 Black 前面

左クリック側が高く、右クリック側が低い形状で、マウスコードは中央に配置されています。

後面

ZOWIE EC1 Black 後面

手の甲が当たる部分に ZOWIE GEAR のロゴ。
手の形状に合わせるため、右が画若干広がっています。

側面

ZOWIE EC1 Black 左側面ZOWIE EC1 Black 右側面

左側面は内側に向かって窪んでいます。
右側面は前述したとおり外側に広がっています。

サイドボタンは左側面に 2 個。
おそらく、多くの人がボタンに手をかけた際は前方側がおしやすい配置になるかと思います。
側面の素材についてはツルツルした光沢のあるプラスチックです。

通常持ち サイドボタン前方を押したところ サイドボタン後方を押したところ

サイドボタン

後方側のボタンは自分の持ち方だと若干押しにくい印象で、写真のように指を意識して曲げる必要がありました。
ただ、いろいろとやり方を工夫してみたところ、
親指を伸ばしてボタン下に置き、第一関節部分で押すとかなり快適になりました。
誤爆もない上に指を曲げるという無駄な動作がないのでなかなか良いのではないかと思います。

コード

ZOWIE EC1 Black コード

コードはビニール製で直径は約 3 ミリほど。
箱から出した時にコードは結んであったのですが、非常に柔らかでしばらくすると形状は元に戻り違和感なく使うことが出来ました。
先端は金メッキとなっており、ポーリングレートは 1,000hz で固定となります。

ホイール

ZOWIE EC1 Black ホイール

ホイールはかなり大きめで、1メモリ分の移動量も長く感じます。
使い勝手はなかなかよくしっかりしたホイールだと思います。
ホイールの露出部分も高くなっているので、意識はしないものの若干上に指を移動させて使用することになります。

センサー

センサーは光学式。マウスを持ち上げてセンサーが反応しなくなるリフト・オフ・ディスタンスは 1.5mm となっています。
こちらについては、1円玉(高さが1mmなので)を2枚重ねた上にマウスを置きテストしてみましたが全く動作しませんでした。
1.5mmちょうどかということは確かめる術がなかったのですが、2mm 以下であることは間違いないでしょう。

ZOWIE EC1 Black センサーレンズ

直線補正の有無については公式には明らかにされていませんが、ペイントにて直線を書いてみると簡単にきれいな直線が書けるため、個人的な印象としては入っているのではないかと思います。

マウスで線を書いてみたもの

直線補正の有無について ZOWIE GEAR の CEO である Vincent Tang 氏に質問をしてみたところ、補正有りとの回答をいただきました。
直線補正が入るのは Avago Technologies 社のセンサーを採用しているためで、これについてはポーリングレートを 1,000Hz に固定することで影響を少なくしているとのことでした。

ボタンのクリック感

メイン・サイド両方ともカチカチとした押し心地の良いボタンという印象です。
メインボタンについては、本体と同じラバーコーティングとなっているため指がグリップする上に、デザインのおかげで無理な力を入れることなく簡単に押せるようになっています。
サイドクリックについては前述してしまいましたが、親指の関節部分で押すやり方がこのマウスだと思った以上に快適です。

Microsoft IntelliMouse Explorer 3.0 との比較

同僚が『Microsoft IntelliMouse Explorer 3.0』を使用しているので比較写真を撮らせてもらいました。

真上
ZOWIE EC1 Black と Microsoft IntelliMouse Explorer 3.0 (真上)

形状及び持ったときの感覚がかなり似ています。
ZOWIE EC1 Black の方が丸みのあるデザインとなっているため持ち心地は良いです。

前面
ZOWIE EC1 Black と Microsoft IntelliMouse Explorer 3.0 (前面)

左クリック側が高く、右クリック側が低いデザイン。概ね似ています。
ホイールの位置と大きさが大きく異なっている点です。

後面
ZOWIE EC1 Black と Microsoft IntelliMouse Explorer 3.0 (後面)

もう少し下から撮れば良かったですね。
ZOWIE EC1 Black は丸みがあるデザインと言うことがよくわかります。

側面
ZOWIE EC1 Black と Microsoft IntelliMouse Explorer 3.0 (左側面)ZOWIE EC1 Black と Microsoft IntelliMouse Explorer 3.0 (右側面)

左側面は非常に似たような形状です。
サイドボタンは IE3.0 はスカスカな押し心地ですが、ZOWIE EC1 Black はカチカチとしておりしっかりとして押し応えがあります。

裏面
ZOWIE EC1 Black と Microsoft IntelliMouse Explorer 3.0 (裏面)

マウスの底面積及び形状はかなり異なります。
公式データによると両製品のサイズは以下の通りです。

  • Microsoft IntelliMouse Explorer 3.0: 縦131mm × 横70mm × 高さ41 mm
  • ZOWIE EC1 Black: 縦128mm × 横70mm × 高さ43 mm

データよりもかなり差があるように見えますね。

現時点での印象

このマウスを発売後に買うかと聞かれたら、答えは YES です。
EC1 で特に気に入ったのが下記 3 点です。

  • 違和感なく握ることが出来る理想的な形状
  • マウスボタンの押しやすさ
  • CPI切り替えスイッチの誤爆がない安心感

個人的に、マウスに一番求めているのは使いやすい形状、二番目が信頼できるセンサーです。LED、ウェイト調整機能、マクロ等は個人的に全く必要としていません。
形状については自分の中でほぼ100点に近く、センサーの挙動については不満がないため答えは YES となりました。

IE3.0 と比較して勝っていると思う点はホイール、サイドボタンの使い心地。
センサーのスペックについては ZOWIE EC1 Black が上ですが、性能についてはゲームで比較できなかったので何とも言えません。
持ち心地についてはほぼ互角ですが、個人的には丸みのある分 EC1 Black の方が使いやすかったです。
価格については定価で比較すると 2,500円ほど差があるため、この金額分の性能差を実感できるかがポイントとなるでしょう。

Razer DeathAdder との機能比較も興味深いです。

このマウスに対する個人的なさらなる要望としては以下のようなものが挙げられます。

  • CPIの切り替え候補に 400 が欲しかった
  • 側面も何らかの滑り止めがあった方が良かったのではないか(ほとんど滑らないですが)
  • CPI 設定の確認をホイールの光ではなく、スライド式スイッチなどで目に見える形にして欲しかった

個人的にはかなり満足度が高い製品です。
製品について気になっている方の参考になれば幸いです。

ちなみに、製品発表時に Vincent 氏に送ったメールに「余計な機能を削りましたね」と書いたところ Vincent 氏は返信で以下のように答えてくれました。

「ZOWIE GEAR のデザインは eスポーツにフォーカスしています。eスポーツプレーヤーが必要とするのはパフォーマンスであり、機能ではありません。マクロ、LED、LCDなど多くの機能をつけた方が市場において一般ユーザーからのうけは良いでしょう。しかし、私はそんなことをしたくありません。そのような機能がゲームプレーヤーのスキルを向上させるとは思えませんし、実際にそのようなことは無いからです。」

参考

この記事を書いた人
Negitaku.org 運営者(2002年より)。Counter-Strikeシリーズ、Dota 2が大好きです。 じゃがいも、誤字脱字を見つけるのが苦手です。

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コメント (0)
  1. Razz より:

    真上から見た写真が完全にDeathAdderですな…

    でも、これは発売日に買ってしまいそうです

  2. detteiu より:

    何故直線補正を入れた…

  3. callman より:

    補正ありなのか・・・。
    別に嫌いってわけじゃないが。

  4. HigoNiisan より:

    ココに一万円用意!

  5. CRAZE_baka より:

    補正はセンサーの仕様上仕方ないんじゃないですかね。
    補正無しのセンサーを希望する声が多くなれば、
    その内、新バージョンで対応してくれるかもしれないですね。

  6. BOBSONZ より:

    ホイールを数日酷使してもIE3.0みたいに誤作動起こらなかったら買いたいです。

    補正ありはあんまり好きじゃないです

  7. tonfer より:

    軽いマウスを使ってる僕としてはIE3.0と比較した重量感が気になります

  8. Magda1a より:

    cpiが500刻みで無ければ買いでした。
    形状や操作性に期待が高かっただけに残念です。

  9. CHK より:

    補正…