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『Esports Awards』とサウジアラビアを背景に持つ『Esports World Cup』が提携、eスポーツ関係者が非難・離脱を表明

Esports Awards』と『Esports World Cup』が、3年間のパートナー契約を締結したと発表しました

『Esports Awards』と『Esports World Cup』について

Esports Awardsについて

  • eスポーツにおける優れた実績や貢献を表彰する受賞式を2015年から開催

Esports World Cupについて

  • 賞金総額6,000万ドル以上(約93億円)で注目を集めるeスポーツの世界大会
  • 2022~2023年に「Gamers8」として開催され、2024年から『Esports World Cup』に名称を変更して実施
  • 主催は「Esports World Cup Foundation」で、サウジアラビアの政府系ファンド「Public Investment Fund」から資金提供を受ける

『Esports Awards』と『Esports World Cup』の提携

  • 3年間のパートナーシップ契約を締結
  • 『Esports Awards 2024』を、サウジアラビア・リヤドの『Esports World Cup』開催地で8月24日(土)に実施
  • 6月27日(木)より各部門の候補者に対するオンライン投票をスタート

Michael Ashford氏のコメント (Esports Awards, CEO)

Esports World Cupとの提携により、ノミネート候補・ゲスト・視聴者のみなさんにさらなる特別体験を提供する事が可能になりました。

『Esports Awards』は、eスポーツにおける素晴らしい功績を称えることに専念してきました。サウジアラビア・リヤドで開催される『Esports World Cup』と協力する機会を得たのは非常に素晴らしいことだととらえています。

中東は世界で最も急速に成長する情熱的なeスポーツコミュニティの1つです。その中東で『Esports Awards』の受賞式を初めて開催することを嬉しく思います。今年の開催を待ちきれません。これまでで最も記憶に残る『Esports Awards』になることを期待しています。

Ralf Reichert氏のコメント (Esports World Cup Foundation, CEO)

『Esports Awards』をリヤドで開催することで『Esports World Cup』がより価値あるものとなり、世界中が1つとなってeスポーツの素晴らしさを祝福する機会になります。

私たちは、Esports Awardsが東洋と西洋の貴重な架け橋となることを支援していきます。

『Esports Awards』はグローバルなeスポーツの関係者を称える素晴らしい祭典です。競技だけではなく、制作・放送・リーダーシップ・クリエイティブデザインなど、様々な素晴らしい取り組みを表彰します。リヤドで開催される『Esports Awards』に出席し、eスポーツにおける最高の取り組みを称えることを楽しみにしています。

『Esports World Cup』に関連する非難の背景

『Esports World Cup』は、eスポーツ史上最高賞金総額となる6,000万ドル以上(約93億円)で話題を集めています。

その一方で、非難の意見もあります。

プラスの側面

  • 2024年大会の賞金総額は6,000万ドル以上(約93億円)
  • 19の競技ゲームに高額な賞金が設定されていて、各タイトルの世界王者が決定される
  • 各競技の結果を元にeスポーツチームの世界一を決める「Club Championship」の仕組みもあり、こちらにも高額賞金が設定されている
  • 本戦の出場権を競う予選にも高額賞金が用意されている
  • eスポーツチームを支援する「クラブサポートプログラム」の仕組みも提供され、年間数千万円規模の資金が提供されている。この資金により、有力eスポーツチームが『Esports World Cup』の競技ゲームに関連する部門を設立し、有力選手と契約・支援する流れが促進されている

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マイナスの側面

サウジアラビアは、「LGBT」「女性の権利」「ジャーナリスト殺害」などに関連するグローバルなマイナス報道が行なわれています。

サウジアラビアは「ゴルフ」「サッカー」「テニス」「F1」「eスポーツ」などの高額賞金大会設立・有名選手獲得・開催誘致を行なっていて、これらはスポーツを利用してイメージ向上や問題の隠ぺいを図る「スポーツウォッシング」であると非難されています。

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『Esports Awards』を辞退・非難する関係者のSNS投稿

『Esports World Cup』も、高額な賞金が話題となり、有名チームが選手と契約したりという流れによりプラスなイメージをもたれており、「スポーツウォッシング」の効果を発揮する取り組みになっています。

高額な賞金が設定されたりや資金がまわってくること自体は非常にありがたい話です。

しかし、『Esports Awards』と『Esports World Cup』の提携が発表されると『Esports Awards』に関わってきた人たちやeスポーツ関係者からは非難の声があがりました。

スポーツウォッシシングへの加担になることや、女性の権利を軽視したりジャーナリストが殺害される国で受賞式が行なわれる事への不信感、中には関わり合いになりたくないと『Esports Awards』への関与を辞退する投稿を行なっているケースもあります。

参考:発表SNS投稿に対する引用ポスト

Alex “Goldenboy” Mendez氏

『Esports Awards』司会・パネリスト、VALORANT・Overwatch公式キャスターなど

単刀直入に申し上げます。今後の『Esports Awards』において私が司会を行う事は無く、パネリストも辞退します。『Esports Awards』上層部の決断には非常に失望していますが、彼らの決定であり仕方がありません。

また、『Esports World Cup』の仕事もお断りしました。

サウジアラビア政府が全額出資するイベントは、私個人の考えと職業価値観に合わないためで、自分の時間とエネルギーを割くつもりはありません。

Be cool ✌🏽

Parker “Interro” Mackay氏

『Esports Awards』パネリスト、Rainbow Six Siege キャスターなど

Esports Awards委員会の一員として4年近くを過ごしてきましたが、今朝、辞任を伝えました。

Rainbow Six Siegeシーンが全ての人を歓迎し、寛容で包括的な場所を提供していることを誇りに思っています。
これが私たちの価値観であり、私はいつでもこの価値観と共に戦っていきます。

Thom “F.” Badinger氏

『Esports Awards』司会・パネリスト・アンバサダー、Rocket League キャスターなど

『Esports Awards』はサウジアラビア政府が出資する『Esports World Cup』とのパートナーシップ締結を発表しました。

本日、私は関連する会社とイベントに関する一切の責任から身を引きました。

今回の提携は目先のことしか考えない不必要なパートナーシップであり、ここに参加する事を恥ずかしく思っています。そこで、辞任する決断を下しました。

過去4年間において積極的に発言するパネルメンバーを務め、司会を3年担当し、アンバサダーとしても活動してきました。これまでの活動を非常に楽しみ、自分の仕事に満足しています。

私たちの娯楽であるeスポーツを素晴らしいものにするため取り組んでくれている人々を称えることは重要だと考えます。

全ての人々に愛を込めて。

Scott “SirScoots” Smith氏

「Esports Awards Lifetime Achievement Class of 2019」受賞

Travis Gafford氏

eスポーツジャーナリスト

2024年4月に動画『「Esports World Cup」の取材・観戦をしない理由』を投稿

最後に

『Esports World Cup』は、背景を何も知らなければ「賞金がすごい」「eスポーツの発展にもつながる」という認識の大会です。

しかし、仕事や報酬を得られるということよりも、サウジアラビアの問題に関与する方が自分の考えとして容認できないという判断を下した様々なeスポーツ関係者の対応を見ると、非常に考えさせられるものになりました。

『Esports World Cup』や『Esports Awards』に関与・参加する人が悪いというような認識になることは違うは思いしますし、自分としてもこの大会に関する情報を発信したりすることは良くないことなのだろうかと自問しました。

このサイトで紹介するのは基本的に自分が関心があることを中心にしているので、自分としてはその方針に基づいて『Esports World Cup』や『Esports Awards』のことも掲載していくだろうと思います。

これは、この記事を作っていく流れで自分の現時点での考えを記録的に書いておくのがよいと思って記載したことです。

各個人が本件について立場を表明しなくてはならないということではないので、そのような流れになって欲しくはないと思います。

情報元

この記事を書いた人
Negitaku.org 運営者(2002年より)。Counter-Strikeシリーズ、Dota 2が大好きです。 じゃがいも、誤字脱字を見つけるのが苦手です。

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