『Counter-Strike 2』ティア1大会「PGL Masters Bucharest 2025」と「Intel Extreme Masters Chengdu 2025」のスケジュールがタイトなことに関連する課題が発生しています。
大会スケジュール について
下記2つのティア1大会において、スケジュールが非常に近くなっています。
PGL Masters Bucharest 2025
- 開催日:2025年10月24日~11月1日
- 開催地:ルーマニア・ブカレスト
- 会場:PGL Studio
- 賞金総額:$625,000
- 出場チーム:今後発表
Intel Extreme Masters Chengdu 2025
- 開催日:2025年11月3日~9日
- 開催地:中国・成都市
- 会場:Chengdu Financial City Performing Arts Center
- 賞金総額:$300,000
- 出場チーム:発表済み
元々、「PGL Masters」は11月2日(日)までの開催でした。大会の中日は1日のみです。
これにより、両大会に出場を希望するチームは、移動や連戦などのスケジュール問題を抱える状況になっています。
その後、「PGL Masters」は終了日を11月1日(土)に変更し、「Intel Extreme Masters Chengdu 2025」の出場チームや関係者の負担を減らす対応を行ないました。
ESLが出場キャンセルの罰則を強化
後からの開催となる「ESL」主催の「Intel Extreme Masters Chengdu 2025」には、いくつかの課題があります。
- 有観客・有料チケット制で実施
- 出場チームが「PGL Masters」にも参加する場合、メディアデーに間に合わない可能性がある
- 賞金総額が「PGL Masters」よりも少ない
現在のCounter-Strike競技シーンは、公式ランキングによってメジャー大会や主要大会の出場権が与えられます。
公式ランキングは、獲得賞金を含む複数の要素によって算出されます。
そのため、各チームは公式ランキングを考えると賞金額が高い「PGL Masters Bucharest 2025」の方が優先度が高くなります。
「ESL」としては、有力で人気の招待チームが「PGL Masters」を優先した場合、観客動員に大きな影響があります。
そこで、出場をキャンセル防止するために、急遽のルール変更を行ないました。
出場キャンセルの場合
- 次回イベントの招待を行なわない
- 代替チームを呼ぶための費用を全て負担する など
PGLは日程変更を調整、罰則を軽減
対するPGLは、「IEM Chengdu 2025」に配慮し以下のような変更を発表しました。
- 「PGL Masters」の終了日を1日早くする 11月2日(日)→11月1日(土)
そして、出場チームに対する罰則を無くすことも決定しています。
- 「出場を表明した後に出場をキャンセルした場合、次回大会の出場権を失う」ルールを撤廃。今後実施する「PGL Cluj-Napoca 2026」よりも後の大会に適用しないことを決定。
自分たちの大会運営を優先する「ESL」、コミュニティを優先する「PGL」という構図となっています。
ティア1大会は、ゲーム開発・運営元であるValve社の承認によって実施が決定されます。
今回のようなことが起きているのは、現在の公式ランキング方式を含むCounter-Strike eスポーツの方針が要因になっており、これが問題であるという意見もあります。
参考:ESLのルール改定内容
ルール改定は2025年9月5日に行なわれ、罰則の適用が厳格化されています。
削除
参加者は、進行中のステージ、予選ステージ・メインステージ、招待を承諾した後に出場をキャンセルした場合、失格とみなします。
このような場合、参加者はイベントで獲得した全賞金が没収となり、罰則を科される可能性があります。
ESLは、参加者・組織・関係者全員に対して罰金・降格・その他の制裁を科す権利を保有します。これらの制裁は、即時または365日以内に参加となる次のイベントで適用される場合があります。
罰金の増額、今後のイベント出場禁止といったより厳しいペナルティは、開催直前のキャンセル、交代により動員が大幅に減少する場合などに適用される可能性があります。
同じ組織のサブチームが大会出場権を得て辞退する場合は、罰則適用となりません。
医療に関連する緊急事態、ビザ問題など正当な理由がある場合、大会運営は罰則を免除をする場合があります。
追加
参加者は、進行中のステージ、予選ステージ・メインステージ、招待を承諾した後に出場をキャンセルした場合、失格とみなします。
このような場合、参加者はイベントで獲得した全賞金が没収となり、同ティアの次回大会において出場禁止処分となります。
※ティア1イベントで失格となった場合、該当チームは次回出場予定のティア1イベントに出場することができなくなります
失格となったチームには、代理出場することになったチームに関する費用を負担する罰金が科されます(渡航費用、ほか費用など全て)。
主催のESLが代理チームを見つけることが出来なかった場合、失格チームが割り当てられていた試合は没収扱いとします。
例外として医療に関連する緊急事態、ビザ問題が発生した場合、大会運営は罰則を免除をする場合があります。免除を受けるための条件は以下の通りです。
医療に関連する緊急事態
参加者がイベントに出場できないことを明記した、医師の証明書を提出する
ビザ問題
申請書の誤りなどが原因ではない、正当な理由によってビザが発行されなかったことを確認できる公式文書を提出する
参考:PGLの公式発表
PGL Counter-Strike 2 Updates:
1.
We’ve adjusted the schedule for PGL Masters Bucharest, and the event will now conclude a day earlier: on Saturday, November 1st, instead of Sunday.2.
At PGL, we are strong supporters of transparency, the strict application of rules, and a fair… pic.twitter.com/WlHwT9AYiC— PGL (@pglesports) September 9, 2025
PGL Counter-Strike 2 アップデート
PGL Masters Bucharestのスケジュールを調整しました。
イベントは11月2日(日)より一日早い11月1日(土)に終了します。
PGLは透明性、ルールの厳格適用、公平なエコシステムの提供を強く遵守しています。
過去に発表したルールについて改めて注意喚起し、みなさんが何を期待できるか、チームやコミュニティ全体が覚えて理解しておくべき点について強調しておきたいと思います。
「Cluj-Napoca 2026」開催の追加情報において、公式ランキング直接招待から失格となる可能性についてのルールを記載していました。
「チームが出場資格を保有する直前のPGLイベントで招待を承諾したにもかかわらず参加しなかった場合、そのチームは次回の大会で招待を受けられなくなる」
この発表後に改めて検討し、このルールを今後のイベントに適用しないことを決定しました。
「PGL Cluj-Napoca 2026」を除き、2026年以降のPGLイベントやトーナメントには適用されないものとします。