2011年1月3日(月)にNHK総合『大人ドリル』にて放送されたeスポーツの話題をテキストに起こしてみました。
テキストにしたのは、eスポーツの話題が始まるところからとなります。

※聞き取りにくくてこちらで補足しているところがあります。また、発言が適切にテキスト化出来ていない可能性もありますのであらかじめご了承ください。

NHK総合『大人ドリル』

ナレーション: いまここを打ち出せ!日本のパワー。最後は中谷解説委員が日本人の知らない驚きの事実を提言する!

中谷日出 解説委員: 日本には、誇るべき文化がたくさんあるんですね。その 1 つがポップカルチャー。
ポップカルチャーにもアニメ、マンガ、ゲーム、ファッション等など。
それをどれくらい日本の中にいる人たちが、海外の人が愛しているかがわかっていないんですよ。もったいないんです。僕は海外に取材に行くたびに日本人でよかったなと思うぐらい、海外の人はこっちに振り向いてくれるんですね。
なのに「アニメ?漫画?」と眉をひそめる大人がいかに多いことか。

それを見るにつけですね、これでいいのかなと思うんですね。
僕は日本のポップカルチャーで日本の元気は取り戻せると基本的に思っていますんでね。
是非ですね、これを機会にみなさんに意識を変えていただきたい。

加藤浩次さん: それは僕も絶対良いと思います。だってやっぱり、日本のアニメとか海外に行くと本当に愛されているというのがわかりますよね。

中谷日出 解説委員: 今日は、その中でも多分日本人が一番知らないであろう現象というかものをご紹介します。

加藤浩次さん: なんでしょう?

中谷日出 解説委員: 韓国の話になります。

加藤浩次さん: 韓国?

中谷日出 解説委員: 韓国の三大人気スポーツ。1、2、3 位。

渡辺満里奈さん: すごいですよね、サッカーとか。

加藤浩次さん: サッカーもー野球も人気ですよね?

中谷日出 解説委員: サッカーが実は一番ですね。これは大体想像がつきますよね。ワールドカップを見るとね。
3 位がこれ先ほどの(野球)。

加藤浩次さん: これはもう当たり前ですよ。僕ワンツーだと思っていました。

つんくさん: 5 年前はこうやったんじゃないですか?

中谷日出 解説委員: さすがつんくさん。これ 2 位「eスポーツ」

韓国3大人気スポーツ

加藤浩次さん: なんですか「eスポーツ」って?知らない。全然わからない。

渡辺満里奈さん: なんか e というと、ちょっとバーチャルな感じがしますけど。

中谷日出 解説委員: エレクトリックスポーツ。ようするにゲームの話なんですよ。

加藤浩次さん: どういうこと?

中谷日出 解説委員: これはゲームを競技という風に海外、日本以外の国々は捉える。
スポーツは変遷があると。
狩りの社会の時代には、格闘技や肉体競技が生まれたと。
農耕社会ではサッカーとか野球。
工業社会ではモータースポーツ。
情報社会ではeスポーツが生まれたよ、ということです。

スポーツの変遷

加藤浩次さん: どういう状況なんだろう?

中谷日出 解説委員: 日本人はね、スポーツというと体を動かすと思っている。
欧米ではスポーツ = 競技で、チェスもスポーツ。

加藤浩次さん: ほぉ~、そういう考えか。頭のスポーツということかな?

中谷日出 解説委員: アジア室内競技会という組織があります。
室内スポーツにこのeスポーツを公認しているんですね。
将来的にはオリンピックの競技にしていこうと。

加藤浩次さん: そういう動きがある?へぇ~。

中谷日出 解説委員: これは、欧米では大変な盛り上がりなんですね。
ちょっとね、この映像を見てください。こんな感じになっています。
これ、韓国のですねeスポーツの決勝戦。

12万人

渡辺満里奈さん: えぇ~?!

加藤浩次さん: え、あれお客さん?!

中谷日出 解説委員: お客さん 12 万人入っています。

加藤浩次さん: すごい!何それ?!

中谷日出 解説委員: 韓国にはプロeスポーツ選手が 400 人近くいるんですね。

加藤浩次さん: プロeスポーツ選手が?

中谷日出 解説委員: 様々な大会が 100 以上年間行われてるというこの状況。

加藤浩次さん: これ、ゲームによって全部あるんですか?大会が。

中谷日出 解説委員: ネットワークされて遠くにいる人がそこで戦っているわけではなくて、東京ドームのような大きなスペースに客が集まって、サッカー観戦をするがごとくに、プロゲームプレーヤーのプレーをみんなで見て応援しているんですよ。

海外のeスポーツ-1- 海外のeスポーツ-2- 海外のeスポーツ-3-

加藤浩次さん: そのモニター、大画面でそのゲームの試合やっているところを見ているわけだこれ。ということは、稼ぎも相当あるわけでしょ?

中谷日出 解説委員: はい、1 億円プレーヤーが結構生まれているんです。

加藤浩次さん: えぇ~!?

渡辺満里奈さん: 年齢制限とかないんですか?

中谷日出 解説委員: ないんですね

渡辺満里奈さん: じゃあ子供でもプロになれる?

中谷日出 解説委員: いまね、ゴルフなんかでも石川遼君とかね低年齢化したすごいスポーツ選手が育っている時代。これからはeスポーツに向かって、我々日本もですね、がんばってですね、スターを育てながら産業に育てていくことによって、莫大な鉱脈がそこにはあるんじゃないかと思うんですがどうですか?

加藤浩次さん: これは韓国、あとどこなんですか?

中谷日出 解説委員: 欧米。アメリカ、中国ももちろんそうなんですね。中国は北京オリンピックの正式競技にしようとしたくらい盛り上がっているんです。
室山さん、さっきのパネル。

日本の国際競争力
見てください。日本はゲーム機の生みの親の会社たくさんありますよね。
世界を席巻していると言っても過言ではない。
それを使っている子供達もたくさんいて、それに習熟しているんですね。
ただ、目標がなかった。

加藤浩次さん: 目指すところが、ただの娯楽で終わっていた。

中谷日出 解説委員: 何万にもの人たちに「見られたい自分のプレーを」という状況にはならないわけですよ。そうするとやっぱりモチベーションも上がらないからなかなかね。そこまでいかなかったかもしれないけどこれからは違います。

南海キャンディーズ山崎さん: 昔だったら「ゲームばっかりやっていないで」って怒られていたかもしれないけど、「ゲームをやって 1 億円プレーヤーになりなさい!」っていう。インドアで何も生み出せなかった自分が、ひょっとしたら億稼げるという。

加藤浩次さん: そうだよねぇ~

渡辺満里奈さん: 夢がありますね

中谷日出 解説委員: 日本におけるこのコンピュータゲームのちょっとマイナスイメージ。

加藤浩次さん: 「勉強の邪魔」というイメージありますよね。

中谷日出 解説委員: ありますよね。そういうものを払拭するためのものを日本も考えました。
日本では『eスポーツ学会』という学会を去年つくりました。
それによってゲームというものを考えていこうと。
どうやったらいいのか、どうやったら教育に悪いとか、体に悪いとかということも全部含めて考えることによって、ちゃんとこのeスポーツが育っていくだろうと大学の先生達が考えて学会を作っている訳ですね。

加藤浩次さん: 日本にはまだ全然浸透していない分野ですけど、マーケットはすごく広いからちょっと、ちょっとなんか期待感あるんですけど、どうなんでしょう?加藤解説委員?

加藤青延 解説委員: やっぱり 1 億円プレーヤーになるという人はそんなに多くないはず。

加藤浩次さん: 当たり前ですよそりゃあ!

加藤青延 解説委員: それとね、大多数が途中で挫折するんだけど、その過程で他のものを放りだして毎日毎日ゲームばっかりやっている人が増えちゃうと、それでまた別に悪い影響が出てくるんじゃないかなっていう気がするわけ。

加藤浩次さん: いや、だからそこで、競わなくても毎日ゲームをやっている人は実際にいるわけだから、競うマーケットがあった方がいいんじゃない、という話ですよ。

加藤青延 解説委員: マーケットがあったら良いと思いますよ。でもあんまり「1 億円プレーヤーになりなさい」とかそういうところでがんばろうとすると大変な事になるんじゃないかと。

加藤浩次さん: さっきがんばれっつってたじゃないですか!さっき目指してがんばらないとダメだってさっき言ってましたよ?

つんくさん: 多分韓国だって、実はeスポーツがすごいって知らない人もいっぱいおると思うんですよ。知らないというか、知っても関係ないという人たちが。あくまでもオタクそうなんだけど、そういうところにビジネスチャンスがあってもいいんじゃないかっていう事だと思うんですよ。

加藤浩次さん: 同じ事ですよ。サッカーに興味もない人もいるわけだから。

関口博之 解説委員: 僕はビジネスの目線で見ると、やはり仕掛けなんですよね。
eスポーツが良いかどうかっていのはみなさんのご意見様々だろうけど。
仕掛け人が何かを発掘していってそれがコアになって産業になって広がっていくというのには僕は可能性を感じましたね。

加藤浩次さん: これは政治の目線から聞いてみたいですよ。
荒木解説委員いかがでしょうこれに関して?

荒木裕志 解説委員: 私ね、政治の視点というかマンガなんかも昔はマイナスなものでしたよね。
それがもう大きなビジネスになってきている。
いままでの発想で良いと言っていたものがそれほどでもなくて、マイナスのものが実はすごく良いんだという。
そういうものを見つけていくっていうんですかね。そういう意味じゃなるほどねと思いましたね。

加藤浩次さん: 「なるほどな」と思ったんですね(笑) (会場笑い)

ナレーション: ちょっと心配な中、幕を開けた 2011 年の日本。一体どんな出来事が待っているのだろうか?大提言スペシャルもそろそろおしまい。さあ、日本の明るく元気に、新しい年、楽しんで参りましょう!


テキスト起こしは以上になります。
ネガティブな意見もありましたが好意的な反応が多かったですね。

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