日本のプロゲームチーム DeToNatorが、『Overwatch』部門の活動休止を発表しました。
『DeToNator』がOverwatch部門の活動休止を発表
DeToNatorのOverwatch部門は、2018年5月上旬に台湾で開催された『Overwatch Contenders 2018 Season 1 Pacific』で優勝しアジアパシフィック王者となりました。
しかし今回、DeToNatorは「現時点でのBLIZZARDが進めるOverwatchの今後のビジョンが私共ような体制のチームには非常に厳しいのが現状」としてOverwatch部門を日本・韓国チーム共に活動休止にすることを決定しました。
『Overwatch』でプロチームの体制維持が厳しい理由は?
こちらの理由については以前も書きましたが、『Overwatch Contenders』の上位にあたる最高峰プロリーグ『Overwatch League』にはリーグ専用に設立されたフランチャイズチームのみが出場可能となります。
選手は、このフランチャイズチームにスカウトされるしか出場方法はなく、また既存のプロチームは厳しい審査と高額な参入費用を支払う必要があり(2,000万ドルという報道が行なわれ、後にこの金額についてBlizzard Entertainmentは否定)、出場チーム数も限られているため容易に参入することは出来ません。
チームがアジアパシフィックで活動する場合、『Overwatch Contenders』の出場を目指しオープン予選を勝ち抜き、台湾で開催されるに同大会に6名の選手、コーチ、スタッフなどを3ヶ月近く滞在させることが必要となります。
そして『Overwatch Contenders』で優勝したとしても、チームが活動休止を選ぶほど厳しいのが現状のOverwatch競技シーンということになります。
DeToNator代表の江尻氏は、チームに貢献した韓国部門の選手が『Overwatch League』にされることを熱望していました。
KRの選手には、OWLに是非行ってほしいです。OWLのチームで興味がある方是非連絡ください!!— Masaru”MaxJam”Ejiri (@Det_MaxJam) May 21, 2018
DeToNator
Saih4tE (DPS)
dohteloff (Support)
siorin (Tank)
space (Support)
Killme (DPS)
Scarfaze (Support)
Happy (Flex)
DeToNator.KOREA
Blitz (DPS)
Modern (Tank)
Dahim (DPS)
SleepyBear (Support)
Cr0ng (Flex)
Apache (Support)
SUNGWOO (Coach)
SENSEI (Manager)
ふーちゃん (Manager)
yoshiharu (Manager)
過去記事で振り返る『DeToNator』Overwath部門の歴史
DeToNator はゲームが正式リリースされる前の2016年1月に様々なFPSで国際経験出場を持つトッププレーヤーを集め『Overwatch』部門を結成。さまざまな国際大会に日本代表として出場しOverwatchの競技シーンを牽引しました。
後に、AVA部門のレジェンドプレーヤーで構成された『DETONATOR5』設立、「GOLD」「BLACK」の2部門体制、韓国チームの設立など展開を拡大。
また、チーム主催大会『DeToNator Invitational』開催や、チーム代表江尻氏が『Overwatch World Cup 2017』の日本代表を統括する「競技委員会」メンバーに選ばれるなど様々なシーン貢献を果たしてきました。
個人的にも、台湾まで取材に行き4Gamer.netで記事を書かせてもらうような関わりもあり感慨深いものがあります。
主な記事は下記をご覧ください。
賞金総額約3000万円の「Overwatch Pacific Championship」が台湾で開幕。日本からプロゲームチームDeToNator,SunSisterが出場 – 4Gamer.net