「OG」が大会史上初の2連覇達成、賞金総額約36億円のDota 2世界大会『The International 2019』で優勝

Dota 2世界大会『The International 2019』にて、Europe OG が大会史上初となる2連覇を達成し、2年連続Dota 2世界一の栄誉と優勝賞金約16億円を獲得しました。

The International 2019

The International 2017 Dota® 2 Championships

2018年王者 Europe OG は、グループステージBを1位通過し、勝者側トーナメントファイナルでは昨年のグランドファイナルでも対戦した大会ホスト国・中国の China PSG.LGD を下しグランドファイナルに進出。

対するUnited States Team Liquidは、グループステージ7位で敗者側トーナメントからスタート。世界トップクラスの6チームを撃破し、グランドファイナル進出まで上り詰めました。

ゲーム1、Team Liquidは分身を生み出し拘束スキルで敵を捕まえて一気に殴り倒す「Meepo」をラストピック。この「Meepo」を見事に使いこなすw33を中心にTeam Liquidは試合を圧倒的優位に展開。

このまま勝利かと思われた38分頃、Europe OGがチームファイトで United States Team Liquidを全滅させ資産差を一気にイーブンに戻し、いつもの逆転展開がスタート。敵陣もほぼ破壊し勝利かと思われましたが、OGのキーとなるSpectreを含む3ヒーローがダウンし、その間にTeam LiquidがOGの本陣を破壊してゲーム1を制するとんでもない展開となりました。

ゲーム2はEurope OG TopsonのMonkey King、anaのEmber Spiritが機動力を活かしたプレーでキルを量産。 Europe OG が序盤から流れを作りそのまま押し切る展開。終盤にはTopsonによる敵5人をキルする「Rampage」も飛び出し、Europe OGのワンサイドゲームとなりました。

ゲーム3は、物理攻撃をメインとするヒーローの多いUnited States Team Liquidに対し、それらに対処できるスキルを持つPugnaやEnchantlessを組み込んでいた Europe OGの構成が上回っていた印象。その上、OG TopsonのPugnaがゲーム早々からMidを制圧しキルを量産。

United States Team Liquidはキルを取られタワーを次々に破壊されの連続で、15分で10000近い資産差を付けられる苦しい展開。その後もUnited States Team Liquidに逆転の目はなく、Europe OGが2連続でゲームを制し優勝にリーチとなりました。

優勝のかかるゲーム4、Europe OGはこれまで徹底的にBANされてきた「IO」をピックすることが可能となりました。

Europe OGは本大会において、通常Supportとして運用されるIOをCarryとして使用する秘密兵器とも言える構成で多くの勝利を手にしてきました。IOはレベル15で得られるタレントスキルが強化されたことにより、敵ヒーローに大ダメージを与えることが可能となったことをうまく利用したのです。その威力に驚き、対戦相手は「IO」を使えないようBANしてきたわけですが、United States Team Liquidはその「IO」をBANしない選択を行ないました。IO Carryに対してUnited States Team Liquidがどのように対処するのが見どころとなりました。

そのUnited States Team Liquidは、IOが育つ前に試合を決めてしまうかのような怒濤の攻撃で次々にタワーを破壊。Team Liquidが優勢な流れとなり Europe OG は厳しいかと思われましたが、IO Carryのキーとなるレベル15で獲得できるタレントスキル「+75 Spirits Hero Damage」が入ってからは流れが一転。

このプレーから一気にゲームを反転させ、そのまま敵陣を破壊し最後は「gg」コール。IO Carryの強さを改めて見せつけ、見事に大会2連覇を達成しました。

ファイナル (Best of 5)

  • Europe OG [3-1] United States Team Liquid

試合データ (配信アーカイブ)

オマケ

Mara Cup 2019優勝賞品の現地観戦を楽しんでいた王者Team May のメンバー達。

公式配信に2度も登場した「Mara Cup」主催者のマラさん

日本人のDota 2大会運営者マラさんが世界大会の公式配信に登場、「Dota 2 Up!」とラップを披露

順位 (賞金総額:$34,314,802)

  • 1位:Europe OG – $15,613,235
    • ana, Topson, 7ckngMad, JerAx, N0tail, Sockshka
  • 2位:Europe Team Liquid – $4,460,924
    • Miracle-, w33, MinD_ContRoL, GH, KuroKy, rmN-
  • 3位:China PSG.LGD – $3,088,332
    • Ame, Somnus丶M, Chalice, fy, xNova, QQQ
  • 4位:Europe Team Secret – $2,058,888
    • Nisha, MidOne, zai, YapzOr, Puppey, SunBhie
  • 5-6位:China Vici Gaming – $1,201,018
    • Paparazi灬, Ori, Yang, Fade, Dy, r -Otk
  • 5-6位:United States Evil Geniuses – $1,201,018
    • Arteezy, SumaiL, s4, Cr1t-, Fly, BuLba
  • 7-8位:Peru Infamous – $857,870
    • K1, Chris Luck, Wisper, Scofield, Stinger,
  • 7-8位:China Royal Never Give Up – $857,870
    • Monet, Setsu, Flyby, LaNm, ah fu, Super
  • 9-12位:World Mineski – $686,296
    • Nikobaby, Moon, kpii, Bimbo, ninjaboogie, Mushi
  • 9-12位:United States Newbee – $686,296
    • YawaR, CCnC, Sneyking, MSS, pieliedie, Aui_2000
  • 9-12位:Philippines TNC Predator – $686,296
    • Gabbi, Armel, Kuku, Tims, Eyyou, Heen
  • 9-12位:Russia Virtus.pro – $685,807
    • RAMZES666, No[o]ne, 9pasha, RodjER, Solo, ArsZeeqq
  • 13-16位:World Fnatic – $514,722
    • Jabz, Abed, iceiceice, DJ, DuBu, March
  • 13-16位:Sweden Alliance – $514,722
    • miCKe, qojqva, Boxi, Taiga, iNSaNiA, Loda
  • 13-16位:Ukraine Natus Vincere – $514,722
    • Crystallize, MagicaL, Blizzy, Zayac, SoNNeikO, Mag~
  • 13-16位:China Keen Gaming – $514,722
    • old chicken, 一, eLeVeN, Kaka, dark, Fyms
  • 17-18位:Europe Ninjas in Pyjamas – $85,787
    • Ace, Fata, 33, Saksa, ppd, Pajkatt
  • 17-18位:Europe Chaos Esports Clubs – $85,787
    • vtFαded, MATUMBAMAN, KheZu, MiLAN, MISERY, j4

本大会の基本賞金総額は160万ドルですが、大会の関連ゲーム内アイテムが購入されるごとにその25%が賞金に配分される仕組みとなっており、今年もesports史上最高の賞金総額大会の記録を更新となりました。

ちなみに『The International』がすごいのは「賞金総額が高いから」ではなく、Dota 2のファンが大会を最大限に楽しむために関連ゲーム内アイテムを惜しげも無く購入し、賞金総額を35億円近く押し上げてしまうほどの「魅力と熱狂に溢れている」からです。

個人的に『The International』については「This is Esports」ではなく「This is Dota 2」。本大会は、『Dota 2』が最高のゲームだと改めて再認識させてくれるものでした。

そして、2020年の王者を決定する『The International 2020』の開催地が決定。次回は、スウェーデン・ストックホルムの「ストックホルム・グローブ・アリーナ」で開催。ヨーロッパでの実施は、2011年にドイツで行なわれた初回大会以来となります。

大会動画・写真

大会の試合アーカイブ、関連動画、写真は以下から見ることが出来ます。

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