新型コロナウイルスが拡大するにつれて「eスポーツ」を取り扱う記事に変化がありました。自分が記録している2020年2月~5月まで約4ヶ月間のメディア記事から、その変化について紹介します。

「スポーツ」×「eスポーツ」、新型コロナウイルスの影響

新型コロナウイルスの感染拡大を防止するために、「密閉」「密集」「密接」のいわゆる「3密」を避ける動きが世界中に広まりました。

これにより、「eスポーツ」「スポーツ」を含め様々なジャンルにおいて人を集めての大会やイベントなどを実施することが出来なくなりました。

オンラインでも楽しめるeスポーツ

「eスポーツ」は、ゲームを競技として楽しむことを意味するワードです。

「eスポーツ」=「ゲーム競技」では、インターネット上での対戦、ライブストリーミングによる観戦が当たり前となっており、「3密」防止を目指す状況では理想的とも言える形での展開が可能です。

そこで起きたのが、オフラインでレギュラーシーズンや大会を行えなくなった「スポーツ」による「eスポーツ」展開です。

「野球」「サッカー」「テニス」「バスケットボール」「カーレース」の有名選手たちが「eスポーツ」で対戦、というような記事を目にした人も多いのではないでしょうか。

https://twitter.com/rui_8mura/status/1248338113325232129

自分はeスポーツの記事を自動的に収集しており、この中からこれら「スポーツ」による「eスポーツ」展開の記事をピックアップして「新型コロナウイルス」の影響が強くなってきた2月以降の掲載数を比較してみました。

どんな記事があったかは、最後の方に全てリストアップしますのでご覧ください。

「スポーツ」による「eスポーツ」記事の掲載数

  • 2月:16記事
  • 3月:60記事 (3.7倍)
  • 4月:162記事 (10倍)
  • 5月:140記事 (8.7倍)

※()内は2月からの増加率

取扱量が増えた「スポーツ」は?

上記の通り、掲載記事がかなり増えたとわかりましたが、取扱量が増えたのはどの「スポーツ」なのか気になるところ。こちらについては、各記事の内容から判断して数えてみました。1記事に複数スポーツが含まれている場合はそれぞれカウントしています。

競技2020年2月3月4月5月合計掲載数
野球379221
サッカー7174461129
バスケットボール019010
テニス0114520
レース6349165196
アメリカンフットボール00112

多いのは「レース」そして「サッカー」でした。「レース」の中には「F1」や「NASCAR」など複数の話題が含まれていますので多いのも当然という感じもしますが、それでも他よりもかなり多いというのは確かでした。

レース系メディアは、レースが行なわれないと記事にならないので、「バーチャルレース」のような表現でeスポーツレースについて多くの記事化を行なっていました。レース系は、それぞれが公式なレースシリーズとして、本流の展開に近しい形にしていたのも功を奏していたと思います。

https://twitter.com/Formula1game/status/1264926696240791553

サッカーは「ゲキサカ」「サッカーキング」が積極的に取り上げていました。「テニス」「バスケ」は記事として出ている印象があったものの、錦織圭選手、大坂なおみ選手、八村塁選手といった有名アスリートがeスポーツをする、というような切り口での紹介がほとんどで、そのイベントが終わるとあとは記事が出なくなってしまっていました。

https://twitter.com/keinishikori/status/1255830420228321281

このように1~2回だけ大きな大会があり「点」で終わってしまって後が続かないというのは、eスポーツではありがちな展開です。大会が継続し「線」となっていくのが理想で、「レース」ジャンルはこのまま「リアル」と「バーチャル」の2軸展開が進んでいくと面白そうです。日本では記事にあまりなっていませんが、バスケットボールNBAの公式eスポーツリーグ「NBA2k League」はちょうどシーズン真っ最中で、ほぼ毎日試合が行なわれています

参考記事

2月

サッカー

野球

レース

3月

サッカー

テニス

バスケ

野球

レース

4月

サッカー

テニス

バスケ

野球

レース

複数

5月

サッカー

テニス

野球

レース

アメフト

ゲートボール

複数