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日本FPSのレジェンドKeNNyが『REJECT』に加入しVALORANT部門の統括を担当、KeNNyヘッドコーチとYamatoN部長に独占インタビュー

プロeスポーツチーム『REJECT』が日本FPSのレジェンドKeNNy氏の加入を発表しました。どのような経緯で実現したのか、今後のVALORANT部門はどうなっていくかなど、独占インタビューをさせていただきました。

左:REJECT VALORANT部門ヘッドコーチKeNNy氏、REJECTチーム運営部 部長 YamatoN氏

※インタビューは7月8日(金)にREJECTのオフィスで実施
※インタビュー中は写真撮影を行なわなかったため、写真がほとんどありません

REJECT KeNNy誕生の経緯

Yossy:KeNNyさんがREJECTに入ることになったきっかけについて教えてください。4ヶ月前、YamatoNさんがREJECTに加入する際にインタビューさせていただいて、その時にはKeNNyさんとnoppoさんがゲストでしたが、次はKeNNyさんが加入ということで非常に驚きました。KeNNyさんは、当時はフリーランスということでした。

KeNNy:元々はオンラインゲームの運営会社に勤めていました。会社員をしながら個人としてもeスポーツに関わってきたのですが、KeNNy個人としての活動をもうちょっと広げたいという気持ちがありました。

会社に所属しているとそもそも露出が難しかったり、色々な制約があって迷っていたのですが、色々と調整しながら2021年9月に退職をしたんですよね。ちょうどそのタイミングで代表の甲山さんからお話をいただいて、REJECTに来てやらないかと。You、入っちゃいなよと。

Yossy:You、REJECT来ちゃいなよと

KeNNy:ただ、退職したばかりだったのと、あとは個人として VALORANTに関連して解説や番組出演などさせていただいたり、色々とやりたい事があって一旦は保留にさせていただいたんです。

時は経ち、色々な調整をしながら個人の活動を続けていて、次の会社どうしようかなというのを考え始めました。
前の会社ではずっと裏方のようなことをやっていたので、経験を活かしてeスポーツのイベント運営に挑戦してみようかなというのも考えていたタイミングでした。ちょうどその時にYamatoNの方から、「ぜひVALORANT部門のヘッドコーチをやってもらえないか」「You、やっちゃいなよ」と言っていただきました。

YamatoN:(笑)

KeNNy:そこでeスポーツの運営会社にいくか、ヘッドコーチの仕事を受けるかすごく悩みながら「自分にしかできないことって何だろう」と考えました。自分は若い頃からこの業界にお世話になり続けてきているので、いずれは自分が若い選手達のサポートをしていきたいなと思っていました。

REJECTの働く環境、家庭の都合とか色々な条件が合致して、やらせていただくことを決めました。代表の甲山さんとも改めて話をさせていただいて、eスポーツに対する情熱とかマインドという部分にひかれたというのもあります。

YamatoN:自分はこのREJECTというチームを競技における世界一にするというのが目標です。それを実現するために必要な要素というのを逆算しながら取り組んでいるのですが、いま世界的に流行っているこのVALORANTというゲームでもぜひ世界一を目指していきたいと考えています。

そこに必要なものは何かと考えた時に浮かんだのがヘッドコーチの存在です。現場の空気感を理解しながら、プロ選手の練習に対する姿勢や、プレーする環境を改善したり、シーンにおいて様々な方とコミュニケーションを取ったり、さらにそれを国境を越えて出来る人はいないかと考えた時に、KeNNyさんにお願いしたいと思いました。

Yossy:eスポーツの仕事って、普通の仕事と全く違う部分がありますよね。いま言われたようなスキルとかキャリアを持っているような人って、探そうと考えるとなかなか見つからないですよね。

YamatoN:そうなんですよ。むしろKeNNyさんしかいないんです!

KeNNy:そんなことないと思うんですけどね(笑)

YamatoN:いや、KeNNyさん一択しかないんですよ。じゃあKeNNyさん以外に誰がいるかって言うと…誰がいるんですか!?と聞きたくなるほどですよ。

Yossy : KeNNyさんは韓国語も出来ますしね。

YamatoN:そうなんですよ。日本と韓国ってすごく近しい存在で、VALORANTでは共にレベルが高くなってきています。今後の展望を考えると、韓国シーンの重要性というのは今まで以上に増していくと思いますから、韓国の方とコミュニケーションが出来るKeNNyさんは最適だと思います。

プロチームのヘッドコーチとはどんな存在?

Yossy : KeNNyさんが担当するヘッドコーチという仕事について、もう少し詳しく教えていただけますか?

KeNNy:プロ野球などで例えると監督のような立ち位置です。役割はVALORANT部門を統括することです。

ゲーム内の作戦や戦略というのはすでにコーチが見てくれていますので、そういったところ以外のことをやっていきます。選手やコーチの橋渡し、より良い練習環境の構築、マネジメントなど、選手やコーチがより仕事に集中出来るようにすることで、チームをより強化していきたいと思っています。

YamatoN:そういう動きによって、選手やコーチのモチベーションを上げていただけると思います。あとeスポーツチームでは選手の入れ替えというのが非常に重要です。そこで、どんな選手を入れるか、外すかについては最善の判断が求められます。

有力な選手を見つけてきたり、選手のポテンシャルを見極めたりというのは、選手やシーンの状況を理解していないと出来ないことなので、そういう点で力を発揮していただきたいです。

他のチームの状況などを聞いても、この部分はまだ改善するところも多いようです。自分達は世界一になるために、チームの規律を定めたりより良い環境というのを作っていきたいと思っています。

Yossy:ヘッドコーチが必要と考えたきっかけなどはありますか?

YamatoN:最初は、自分がVALORANT部門も見ていたのですが、それ以外にも新規事業だったり、会社のさまざまな展開にも関与するようになってきました。チームを良くしていく、さらに世界一を目指すためには、選手やコーチともっとコミュニケーションを取ったり、改善していく時間を作らないといけないので兼任では難しいと思いました。

そこで、専任のヘッドコーチのような存在がいたらどうかというのを、各選手との個人面談で全員に聞いたところ、そういう存在がいるのは非常にありがたいと。

選手同士で直接意見をぶつけ合うことでケンカになってしまうこともあります。選手とコーチの関係性も重要です。コーチが考えた作戦を選手が実行するからには、信頼性があり納得出来るものである必要があるじゃないですか。

コーチが厳しくしすぎることで選手との信頼関係が崩れてしまい、上手くいかなかったチームはたくさんあります。これを防ぐために、両者を取り持ちマネジメントするのがヘッドコーチの役割になります。

新生VALORANT部門のロスター決定

Yossy:ここに来るちょっと前に、HaReeee選手とNoriseN選手との契約が終了になったという発表がありました。あとは、zepher選手がLFT(新チームへの移籍表明のようなもの)を出しています。今後のREJECTロスターはどうなっていくのでしょうか? KeNNyさんはすでに新チームの構築にも関わっていますか?

KeNNy:新メンバーの人選にも関わらせていただいています。界隈でウワサになっていたりするのですが、iNTRO選手の加入が決定しています。もう1人は、トライアウトに参加してもらった数名の中からAnthem選手の加入が決まりました。新たなロスターはReita、takej、Medusa、iNTRO、Anthemの5人になります。

Yossy : 2人変わっただけでも随分違う印象を感じますね。iNTRO選手、Anthem選手を選んだ理由を聞くことはできますか?

KeNNy:まず、iNTROはゲーム理解度が高くフィジカルも強いというところが魅力です。Medusaとかなり親しい交友関係があり、「iNTROがいいんじゃないか」とずっと言っていて、前の所属チームと契約が切れるタイミングもあって加入が決まりました。

Anthemに関しては、本人からトライアウト参加の希望をもらいました。トップ選手の場合、フレンドのアクティビティから「このチーム、トライアウトしているな」というのを察することが出来たりします。そういうところから連絡してくれて、トライアウトに参加してもらったところメンバーやコーチからの評価が高く、一緒にLCQを目指すことになりました。

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レジェンド「KeNNy」氏が『REJECT』VALORANT部門ヘッドコーチに就任、「Anthem」「iNTRO」を加えた新体制に移行
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LCQで注目するチーム

Yossy : LCQの出場チームがかなりすごいことになっています。対戦組み合わせはまだ決定していませんが、注目しているチームなどはありますか?
※現在はトーナメント組み合わせが決定しています

『2022 VALORANT East Asia Last Chance Qualifier』のトーナメント組み合わせ発表、8月8日(月)~14日(日)に開催
https://www.negitaku.org/news/n-25500

KeNNy:いままで中国が競技シーンに出てこなかったという事もあって、中国チームは警戒しなくてはならないという感じですね。中国代表のEDward Gaming(以下EDG)は結構スクリムをやっていて、選手もコーチも含めて「かなりフィジカルが強い」という認識を持っています。

あと、EDGはコーチも注目ですね。コーチを担当しているのはAfteRさんという、台湾のahq eSports ClubでAVAとかOverwatchの元プロとして世界的にも活躍していました。EDGは単純にフィジカルが強いだけでなく、彼の経験や戦略を組み込んできているはずなので注意が必要なチームの1つであることに間違いないですね。

AfteR氏(2016年撮影) / 関連記事:台湾プロリーグ『A.V.A Elite League 2016 Spring』でDeToNatorに完勝のahq e-sports clubが優勝

Yossy : FPSプレーヤーにとって中国というのは本当に強い印象がある国ですよね。YamatoNさんはこれまでさまざまなゲームで中国と対戦したことがあると思いますが、どんなイメージがありますか?

YamatoN:とにかくAIMがめちゃくちゃ強い。ひたすらにAIMが強いです。自分がプレーしていた『クロスファイア』というタイトルは中国でかなり人気タイトルだったのですが、AIMだけでなく全てが極め尽くされているような感じでした。

自分がやっていた2010年頃ですら、いまくらいの水準が整ったプロチームだらけだったので、中国は先を行っているという印象をもっていますね。中国でのVALORANTはまだそれほど流行っている感じではないようなのですが、それでも強いというのは選手達から聞きますね。

女性の競技シーンに向けて

Yossy :VALORANTではLCQと合わせて、女性大会のGame Changersもスタートします。REJECTもメンバー募集されていましたが、状況はどうでしょうか?

KeNNy:女性チームはメンバーを選考している状況ですね。

YamatoN:女性大会が公式に開催されることで、より多くの方が挑戦できる環境が登場するのはありがたいですね。女性大会にしかない良さというのも出てくると思うので、新たなファン層の獲得とか、よりFPSの競技シーンというのがより良い形になることを期待していますね。良い試みだと思います。

KeNNy:YamatoNのいう通りだと思います。前職で30代以上限定大会というような企画をしたこともありますが、そういう年齢別の大会というのも面白そうですよね。

※補足:REJECTは今回のGame Changersには出場していない状況です

さいたまスーパーアリーナでプレーオフを観戦して

Yossy:さいたまスーパーアリーナで開催されたVCTプレーオフをご覧になった感想をお聞きしてみたいです。2002年にネッカ秋葉原で開催された『World Cyber Games2002』カウンターストライク部門の日本予選というのが、日本だと5vs5形式のタクティカルFPSにおける最初のオフライン形式での国際大会予選だという認識です。この時にKeNNyさん所属のD2が優勝して世界に挑戦しました。それから20年たって、戦いの舞台がネットカフェからさいたまスーパーアリーナになりました。

KeNNy:なんですかね………語彙力を失いますよね。想像がつかないような時代が来たなと。さいたまスーパーアリーナも驚いたんですけど、個人的にはその前に行なわれた東京ガーデンシアターのRAGE VALORANTで衝撃を受けました。League of Legendsでは、幕張の大きな会場で決勝をやってたくさん観客を動員してということがありましたが、タクティカルFPSの大会で1万人、2万人とお客さんが入って、選手達がサインとか写真をたくさん求められたりとか、自分がやっていたときと全く世界が違うなというのが実感としてあります。

20年前はこんなことになるなんて思ってもいませんでした。さいたまスーパーアリーナだと、お客さんはもうアーティストのライブを見に行くような感じで選手を応援しに行くような感覚かもしれませんね。

Yossy:2002年のネットカフェで行なわれた日本予選は、お客さんの入りとかどうでしたか?覚えていますか?

KeNNy:観戦していたのは10~20人とかじゃないですか?

Yossy:いまの1000分の1ですね。そもそも観戦募集とか無かった気もします。

KeNNy:観戦するようなスペースもほとんどなかったですね。配信とかももちろん無かったと思いますし。

Yossy:HLTV(Counte-Strikeの観戦機能)で見れたのかな? 記憶がもうあいまいですが、いまみたいに大勢が観戦出来るような仕組みはなかったですよね。

KeNNy:あと10年若かったら自分も選手としてやってみたいと思うくらいすばらしい環境になったと思います。

Yossy:YamatoNさんも驚きのツイートをされていましたが、改めていかがですか?

YamatoN:この5~6年くらいのeスポーツシーンは成長速度が凄まじすぎると思っていて、コロナ禍でオフラインイベントについてはストップしていたじゃないですが、それが一気に凝縮されて爆発したなというイメージですね。

配信の数字がバンと伸びているというところでしか成長を実感出来なかったところ、あれだけ人が集まるというのを目にして、本当に衝撃でしたね。

先日、キャスターのyueさんとお寿司屋さんに行ったんですが、yueさんが板さんに「eスポーツって知ってます?」と聞いたら「知ってるよ!」と返ってきて、もう一般の方が当たり前に認識しているというくらい、eスポーツは認知されているんだなと思いました。

これからの大会というのはもっと質が高くなっていくと思いますし、より良いものを見ることが出来るだろうというのを感じましたね。ここがマックスじゃなくて、まだまだ先があることについての可能性を感じました。世界大会が日本で開催されることも十分に考えられますし、ああいう実績を残してくれたRiot Games さんとRAGEさんには感謝しています。感謝します。

eスポーツの歴史とリスペクト

Yossy:個人的に、eスポーツという言葉もないような頃から世界に挑戦したり、現在のeスポーツシーンを作るきっかけを作ったKeNNyさんに対して、若い選手たちがリスペクトをもってくれているのが嬉しいと思っています。VCTでは、ゲストや若い選手たちと撮った記念写真をSNSでよくみかけました。SPYGEAさんが「レジェンドと会えたぞ〜」とツイートされていましたね。ご自身ではどう感じていますか?

KeNNy:本当にうれしいですし、光栄ですね。自分がやってきた事というのは、無駄になっていないのかなと感じます。今回、REJECTに入ったのも過去にeスポーツで世界に挑戦していたことが大きく関わっていますし、いままでやってきたeスポーツにおける活動というのは、自分の人生にとってかけがえの無いもので宝物だなという感じですね。

YamatoN:KeNNyさんが出していたサドンアタックのウェアハウスの動画がなかったら、僕がKeNNyさんを知ったり、会うこともなかったかもしれないですし、REJECTに入っていただくような未来もなかったかもしれないですよ!

KeNNy:自分がそのように思って頂けるようになったことについては、自分1人だけの力ではありませんし、歴史をさかのぼって色々な人がシーンを支えてきたからこそだと思っています。

こういう歴史の積み重ねがあってこそいまのeスポーツがあるということについては、若い方だったり、これからeスポーツに参入してくる方に知っていただきたいというところもあります。

REJECTに入ったことで、こういう発信もよりしやすくなると思いますから、今回の加入は自分にとっては大きなことだと捉えています。

プロゲーマーを目指す事と学校教育

Yossy:ここからの質問では、REJECT加入に関する事とは少し外れるかもしれませんが、自分が個人的にぜひお聞きしてみたいと思っていることについて質問させてください。KeNNyさんが2002年に世界へ行った時は何歳くらいでしたか?

KeNNy:たしか2002年11月なので、いま36歳ですから16歳ですね。

Yossy:当時だと日本の最年少記録かな?2003年にはUnreal Tournamentでkikuji君が11歳で世界大会でも最年少記録になりましたが。お聞きしたいのは、若いうちから学業をせずプロを目指したりeスポーツに真剣に取り組むことについてです。先日、学校を辞めてプロを目指したいという若者からアドバイスを求められたという、ストリーマーのta1yoさんのSNS投稿が話題となっていました。現役当時のKeNNyさんというのは人生をかけてプレーしているという印象がありましたが、その経験を踏まえてどう思われているかなとお聞きできればと思います。今後も若い選手からもそんな相談があるかもしれませんが、いかがでしょうか。

KeNNy:僕はまよわず学業はやった方がよいとアドバイスします。自分は、学業をないがしろにしてゲームばかりやっていました。結果として一般常識を持ち合わせていなかったと思うことがありましたし、高校時代はこうだったという人生としてのエピソードも無かったなと感じることもありました。こういうことって、大人になって必要になってくるものなんだと実感しました。

ゲームに専念するというのは、選択としてはありだと思います。でも、「プロになりたいから勉強はしません」というのは違うと思います。プロになったから飯が食えるとか成功出来るわけではありません。いまは給与が出るのも当たり前で、昔と比べたら良い環境ではありますが、その分より競争が激しくなっています。成功出来るのはひと握りですから、プロになったとしても先が保証されているわけではありません。

Yossy:トップ選手でもメンバー変更で突然所属先を失うというのは、世界でも日本でも当たり前な状況になっていますから、厳しい世界ですよね。YamatoNさんはどうですか?

YamatoN:プロになるというのはあくまで手段であってゴールではないと考えています。もちろんプロになるのをゴールにするのも人それぞれではありますが、ここをゴールにしてしまうと非常に低いラインだと思っています。

プロゲーマーっていまだとなるだけだったらそんなに難しいことでもありません。昔に比べて間口はかなり広がっていますから。このような状況で、プロになるために学校を辞めたり、人生をかけてしまうのはリスクに対するリターンが少ないと思いますね。

ただ、世界一になるために学校を辞めたいという人がいたら、学校を辞めて使えるようになった時間を使ってどのようなことが出来るかシミュレートして、そこに情熱を注いで取り組むことが出来るなら、それは自分が目指す道としてありなのかなと思います。

それで世界一になれなかったとしても、何か付いてくるものがあると思います。eスポーツチームのコーチやスタッフとしての道や、配信で食べていけるかもしれないですし。

Yossy:連休や長期的に時間が取れる時に、実際に学校を辞めたつもりでどれだけのことが出来るか試してみるというのもありかもしれないですね。

YamatoN:辞めて出来た時間に対してどれだけ真摯に向き合えるかですね。いけるとなったそのタイミングで決断するなど、先走らずに本当によく考えてみて欲しいと思います。

NORTHEPTIONに練習場を貸したエピソード

Yossy:今週末の7/10(日)からVALORANTの国際大会Mastersがスタートします。日本代表のNORTHEPTIONにREJECTの練習場を貸していたのが非常に良い話だと思いました。どういう経緯で実現したのでしょうか?

YamatoN:当社代表の甲山とNORTHEPTION代表の方が親しくさせていただいているそうで、練習場がなくて本当に困っているということをお聞きして、練習場を提供させていただくことになりました。

Yossy:コラボTシャツを提供するということもされていましたよね。アパレルに力を入れているREJECTならではという印象もありました。

YamatoN:国際大会で戦うNORTHEPTIONさんを応援したいということで作成させていただきました。REJECTが力になれることとして練習環境とTシャツを提供させていただいたということです。

Yossy:少し話は変わりますが、REJECTは、チームの試合が行なわれる時にウォッチパーティを開催していて、そちらも盛況の様子でした。久々にオフラインでファンの方達と接してみていかがでしたか?

YamatoN:本当にかけがえのない体験だったなと思います。前に所属していたチームの時からファンという方にも来ていただきました。ウォッチパーティーをきっかけに仲良くなって一緒にVALORANTをプレーしたという話も聞いているので、コミュニティ形成の流れというのを間近で見ることが出来た貴重な時間だったと思います。

オススメのゲーミングデバイス

Yossy:ゲーミングデバイスが好きなのでお聞きしてみたい質問です。REJECTはSteelSeriesがスポンサーです。KeNNyさんというと、現役当時はマウスだとIntelliMouse Explorer 3.0、キーボードのREALFORCE、マウスパッドのSteelSerie S&SというのがKeNNy 3種の神器のような形で、憧れてマネしている方も多かったと思います。いまからVALORANTをやるような方にオススメなSteelSeriesデバイスはありますか?

YamatoN:ありましたありました。買いましたねみんな。

KeNNy:最近だと、REJECTに入る前から「Aerox3 ワイヤレスマウス」が気に入っていて、個人的にずっと使っています。

Yossy:以前、KeNNyさんの個人配信でもおすすめしていましたね。マウスパッドのSteelSeries S&Sはいまだと売っていないですけど、レジェンドHeatoN選手の伝説で練習しすぎてすぐに表面が削れてしまって使い潰したマウスパッドが山積みになっているという話があったと記憶しています。

KeNNy:ありましたね。いまは布パッドが主流ですけど、当時はプラスチックパッドを使っている人が多かったですね。プラスチックなのでやりこんでいくとマウスパッドの表面やマウスソールがすぐに削れてしまって、取り替えて貼り替えてとデバイスは消耗品でしたね。すぐに買い換えないといけなかった。

YamatoN:そういう意味では、安い入門向けからハイエンドまでそろっているのがSteelSeriesの魅力だと思いますね。「Tusq」というイヤホンが個人的には一押しなんですけど5000円とかで性能めちゃくちゃよくて最高なんです。

SteelSeriesには、このように安くて性能が良い初心者にやさしい選択肢があるので、初めてやるとか学生でお金がない方はSteelSeriesから入って、さらにやりこんでいったらハイエンドを選択してみてほしいですね。

SteelSeries S&Sは無くなってしまいましたけど、KeNNyさんはIntelliMouse Explorer 3.0をものすごく買いだめしていましたよね。そういうエピソードがあったと記憶しています。

KeNNy:そうそう。廃盤になるのが決まって、これしか使えないからというので予備を何個も買いました。それも随分前に使い切ってしまったので、いまはAerox3 ワイヤレスマウスを愛用しています。

Yossy:ゲーミングデバイスの種類も在庫も豊富な今の人からすると、お気に入りのデバイスが無くなることがあって、それに備えて買い占めるというのは、信じられないようなエピソードかもしれないですね。

新たなREJECTの取り組みについて

Yossy:色々とお話を聞いてきて、KeNNyさんも加わり、VALORANT部門のロスターも一新されて、REJECTの面白そうな展開を色々と見ることが出来そうだと楽しみになりました。

YamatoN:これからも色々な展開を考えていますから、期待してください。

自分は世界一のチームを作りたいと本当に思っています。世界一のチームは、選手の給与が高額だったり、ファンの数もめちゃくちゃ多くて情熱をもって応援してくれていて、そんな環境だからこそ、選手達も自分たちが世界一だというメンタリティーで戦っていると思います。REJECTもそんな環境を目指していきます。

より多くのファンがREJECTを応援してくれるよう、ストリーマーを増やしてチームを知っていただいたり、チーム主催の大会やイベントを増やしたり、ゲームのプロチーム運営だけに留まらない形での展開をすすめているところです。

REJECTが世界一になることを応援する体験を提供するようなことをしていきたいと思っています。やはり世界一になるには選手の活躍が不可欠ですから、KeNNyさんの力をおかりして、VALORANT部門でまず日本一を取りたいですね。今後開催されるLCQを勝ち抜いて、合わせて世界に打って出たいですね。

KeNNy:選手だったときは叶わなかった世界一という夢を、このREJECTというチームで実現したいと思っています。

今は当時と比にならないぐらい世界的にも環境が良くなって、組織的に協力し合あえば世界一のチームになれると思っています。まずは8月8日から開催のLCQに向けて、選手とコーチ一丸となって挑みます。

もちろん目先の結果だけではなく、その先もより成長できるような体制を準備していきます。
REJECT、そして選手・コーチのファンの皆さんの期待にお応えできるよう尽力してまいります。応援よろしくお願いいたします。

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この記事を書いた人
Negitaku.org 運営者(2002年より)。Counter-Strikeシリーズ、Dota 2が大好きです。 じゃがいも、誤字脱字を見つけるのが苦手です。

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