Counter-Strike『Intel Extreme Masters Dallas 2025』で片方のチームを一方的に応援、相手に対するブーイングが起きる状況が発生しています。

選手入場でブーイング&相手チームをコール

セミファイナル「The MongolZ」対「MOUZ」の入場シーンで、出場チームに対する対象的な観客の反応がありました。

The MongolZ入場:応援チームコール発生

MOUZ入場:ブーイング&The MongolZのコールを実施

一部選手は「完全にアウェイだ」という感じで笑っていますが、Brollan選手は困惑したような表情を見せていました。

結果として、この試合は「MOUZ」が勝利しグランドファイナル進出を決めました。
試合後、「The MongolZ」は公式SNSでこの状況について言及しました。

The MongolZのSNS投稿

過去の思い出

Elisa Masters Espoo 2024の準決勝でENCEと対戦しました。満員のアリーナでThe MongolZを応援してくれていたのはたった1人のモンゴル人だけでした。Mirageを13-1で勝利したものの、会場は静まりかえっていました。

私たちは観客がENCEを応援するために来ていることを理解していました。ENCEを応援するのは当然のことです。正直なところ、ブーイングがなかったことに感謝していました。

ENCEとの試合後にサイン会が行なわれました(ちなみに私たちは負けました)。ENCEのユニフォームを着た多くのフィンランドファンの方たちがやってきて、ポスターにサインを求めてくれました。私たちは喜んでサインをしました。このような瞬間、コミュニティがいかに特別な存在であるかを思い出します。応援するチームが異なろうとも、Counter-Strikeに対するリスペクト・優しさ・共通の愛が存在するのです。

今回も応援していただきありがとうございました。1つだけお願いがあります。他のチームに対するブーイングや、観客席から試合の情報を教えることはやめてください。私たちは全ての試合が公平であり、正当に勝利を得ることをのぞんでいます。

私たちがどの会場に行っても温かく迎えていただいています。これは何よりも支えとなっています。みんなで前に進んで行きましょう。

他チームの選手もブーイングに言及

Aurora GamingのXANTARES選手も、大会におけるブーイングについて以下のようにSNS投稿していました。

なぜどのアリーナでもブーイングされるのでしょうか?
カザフスタンでは、友好国なのに応援は相手チームばかりでした。
ダラスでは、ステージに上がった瞬間にブーイングでした。
トルコのみなさん、私たちはアリーナでのみなさん応援を必要としています。

意味の無いブーイングより前向きな応援を

スポーツにおけるブーイングについて、「伝統のライバル対決」「大会ホスト国での自国チーム応援」「マナーに反するプレー」などの際に発生するのは文脈があるため理解できます。

今回紹介したブーイング事例にはこのような背景がまったく無く、単純に片方のチームを貶めるものでした。

思い出したのは、日本で行なわれた『VALORANT』国際大会における全チームを純粋に応援するファンの姿です。

おもてなし全開でどのチームに対しても前向きに応援するスタイルは、世界各国の出場チーム、関係者からも非常に好評でした。

歴史あるスポーツでも、サポーターの応援問題は継続して課題となり続けています。

eスポーツでもすぐに解決するものではないかと思いますが、それぞれが前向きな気持ちで応援することがまず重要です。