ストリーマー「mittiii」さんに、『Counter-Strike 2』コミュニティ『O-HYPE CS2』を開設した理由、eスポーツシーンに関する想い、渋谷にeスポーツ施設を作るという驚きの計画についてお聞きしました。
『O-HYPE』プロジェクトはコミュニティへの恩返し
―― 『O-HYPE CS2』開設おめでとうございます!『Counter-Strike』シリーズ出身のmittiiiさんが『VALORANT』でプロ選手となり、人気ストリーマーになって『Counter-Strike 2』のコミュニティを開設されました。スターが母国に学校を作るみたいな感じで、めちゃくちゃありがたいと思っています。
mittiii
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僕なんて、まだまだです!
―― 『O-HYPE CS2』のお話を聞く前に、まず『O-HYPE』プロジェクトを立ちあげたのは、どのようなきっかけだったのでしょうか?
mittiii
自分がプロゲーマーになることができたのは「コミュニティ」の存在が一番大きな要因でした。
自分がコミュニティで体験したことを、他のゲーマーにも広げていきたい、恩返ししたいと思ったのが『O-HYPE』を始めようと思った理由です。
◥◣OFFICIAL OPEN◢◤
“OTAKU” Inject “HYPE” into Everyday Esports
ゲーマーコミュニティ「O-HYPE CS2」を正式オープンいたします。
「CS2」をプレイするプレイヤーが共に楽しみ、成長できる場所を提供します。https://t.co/mV02CBAtuB#OHYPE #CS2
— O-HYPE CS2 (@OTAKU_HYPE_CS) June 12, 2025
プロゲーマー「mittiii」が誕生したのはコミュニティのおかげ
―― コミュニティに参加してプロゲーマーになれたというのは興味深いです。どういう感じだったのでしょうか?
mittiii
まず、コミュニティに参加させてもらって実力がものすごい勢いで伸びました。
国内のトッププレイヤーが集まるようなコミュニティで、たくさんのことを教えていただきました。
『Counter-Strike: Global Offensive(CS:GO)』を1人でやっていた時のランクは「AK 2本」くらいでした(※Master Guardian Elite)。
『VALORANT』で言ったらゴールドとかプラチナくらいだと思うんですけど。
コミュニティで教えてもらってからは、一気にランクが上がっていきました。
実力が上がって、トップ選手とのつながりもできました。
様々なeスポーツチームが『VALORANT』に参入する際に、声を掛けていただきプロ選手になりました。
僕がプロ選手になることができたのは完全にコミュニティのおかげなんです。

―― 参加されていたのは、山内君(ShirleyAstre)とかSTABAさんとか、後に一緒に活動するような人たちがいたコミュニティですか?
mittiii
そうです。『DetonatioN FocusMe』でVALORANTのプロ選手として活動したのですが、山内さん、STABAさん、skidさん(ZodiaX)は同じコミュニティにいた方々です。他にも、名前を挙げきれないくらいたくさんの方にお世話になりました。
『CS:GO』で鍛えていただいたおかげで、『VALORANT』のベータ版では日本サーバーで1番目とか2番目にレディアント(※最高ランク)になれて、たくさんのチームに誘っていただきました。
プロ選手になれたのはコミュニティで築いた人間関係とスキルのおかげで、本当に感謝しています。
他のゲーマーのみなさんにも、このようなコミュニティ体験をしてもらえたらと思って『O-HYPE』を立ちあげました。
『O-HYPE』は「ゲームを楽しむ場」を目指す
―― 『O-HYPE』はプロ選手を輩出するような場所にしたい感じでしょうか?
mittiii
もっと単純に「ゲームを楽しむ場を提供したい」と思っています。
『O-HYPE』で展開している『Counter-Strike 2』も『VALORANT』も1チーム5人でやるゲームです。
これを1人でやるのと、自分も含めた5人の仲間でやるのでは全く別物というくらい楽しさが違います。
ゲームを始めたばかりの人や、いつもは1人でやっているような方に『O-HYPE』を使っていただいて、チームゲームを仲間とプレーすることの楽しさを知ってもらいたいです。
『O-HYPE』で自分のような体験をしてプロ選手になるような人が出てきたら、それはめちゃくちゃうれしいですね。
ゲームは仲間と切磋琢磨して上手くなる
―― ちなみに、mittiiiさんがゲームを始めた頃はどうやってプレーの勉強をしていましたか?時代によって違っていて、自分の頃は個人の攻略サイト、その後はWikiやブログ、動画や配信という感じで変わっていっていると思っています。
mittiii
『CS:GO』は基本英語のゲームなんで、海外サイトをよく見ていましたね。「reddit」の『CS:GO』スレッドとか。あとはYouTube動画もよく見ましたし、『HLTV.org』というサイトでトップ選手のデモファイル(リプレイ)をダウンロードして研究しました。
―― めちゃくちゃすごいですね!普通だと英語という時点でかなり敬遠してしまうと思います。
mittiii
これもコミュニティの方に教えてもらいました。上手くなりたかったらここを見ると良いよ、という感じで。上手くなりたかったので、英語でも気合いで見ましたw
あとは、自分より上手い人に教えてもらうのが一番良いですね。
O-HYPEでは気軽に質問したり交流が出来るようになっていて、VALORANT版の方では参加してくれている方が調べたことを共有してくれたり、質問に答えてくれたり、すごく良い感じです。一緒にプレーして切磋琢磨できる環境になっています。
―― 『O-HYPE VALORANT』は、一緒にゲームを楽しむ仕組みとして提供されているマッチングのシステムがすごいですよね。ロールや自分のランクを指定して、近い実力の人たちと一緒にゲームを楽しめるのは驚きました。
mittiii
あの仕組みはすごく好評です。
いまは朝の7時48分ですけど、80人くらいがボイスチャットに入ってプレーしていますね。
―― この時間に80人もプレーしているのはめちゃくちゃすごいですね。こんな早い時間だと5人集めること自体が一苦労です。
mittiii
『O-HYPE VALORANT』は、たくさんの方に参加していただいてるおかげで、24時間いつでも5人でプレーできる状態になっています。
Counter-Strike 2の方も同じような仕組みを開発中です。
ただ、Counter-Strike 2の方は、大会をメインにして競い合える場にしたいと思っているんですよね。
『O-HYPE CS2』は大会を定期開催 競い会える場を作りたい
―― 『Counter-Strike 2』の大会が増えるのはメチャクチャ良いですね。
mittiii
『O-HYPE VALORANT』の方は月1回くらいのペースで開催していて、平均で50チームくらい、人数でいうと300人ちかくが参加してくれています。
やはり、真剣に競技として打ち込むことができる大会が定期的にあることは重要だと思います。
活動に対する目標にもなりますし、自分の実力を試したり練習の成果を発揮する場になりますから。
―― VALORANTの方は公式キャスターのOooDaさん、河野海樹さん、元プロのtakejさんが実況・解説で出演されていてめちゃくちゃ豪華ですよね。
mittiii
すごくありがたいです。
みなさん、『O-HYPE』の理念に共感して快く出演を引き受けていただきました。
コミュニティを盛りあげるためということで、かなりご協力いただく形で出演していただいています。感謝しかないですね。
Counter-Strike 2の方も、定期的に開催していきたいと考えているので、期待してください。
※参考:『O-HYPE VALORANT』の告知投稿
◤第5回 O-FES 実況解説◢
6/6(金)開催の第5回 O-FES 本配信は2名のキャスターを招いて行います🙌🔽実況解説
・河野 海樹 (@akxm_fps )
・takej (@takejfps)本配信は21:30開始を予定しています!
熱戦をお見逃しなく!👀✨#OHYPE #VALORANT pic.twitter.com/miIt0NMWAH— O-HYPE (@OTAKU_HYPE) June 5, 2025
mittiiiさんと『Counter-Strike』シリーズの出会い
―― インタビューの時に「eスポーツ」や打ち込んでいるゲームを知ったきっかけをよく聞いているのですが、Counter-Strikeシリーズと出会ったのはどんな形でしたか?
mittiii
自分の場合、きっかけはGoogle検索でしたね。
当時、プレイステーション4で『Call of Duty: Ghosts』というFPSをやっていました。
その後、『マインクラフト』をやりたくてPCを買って、「PCでFPSもプレーしたいな」ということで「世界で一番有名なFPS」と検索しました。
そこで出てきたのが『Counter-Strike: Global Offensive』でした。
―― すごい検索ワードw これは初めて聞いたパターンかもしれないw
mittiii
『Counter-Strike 2』っていまもガチで世界最高のFPSじゃないですか。
Googleの検索結果、正しかったなとw
―― mittiiiさんの世代だと、いわゆる韓国産の無料オンラインFPSから入る人が多いですけど、そっちは全くやっていなかったですか?
mittiii
父のPCに『Alliance of Valiant Arms』が入っていて小さい頃に触ったくらいの記憶はあります。
多分ゲーミングPCじゃなかったから、FPSが5くらいしかでていないようなガクガクな感じでしたw
そのためか、積極的にプレーしなかったのかもしれません。
eスポーツを知ったきっかけは伝説の試合 Ninjas in Pyjamas対Fnatic
―― eスポーツを知ったきっかけはどうですか? 「これがeスポーツか」と思ったような瞬間を覚えていますか?
mittiii
『CS:GO』のメジャー大会ですね。
『CS:GO』ってメジャー大会があるとゲーム内メニューに大会の試合が表示されるんですけど、いま思うとそこが「eスポーツ」との出会いでした。
確か2014年くらいだと思うんですけど、Ninjas in Pyjamas 対 Fnaticという激ヤバな組み合わせで。観客がものすごく熱狂していて「ゲームでこんなスポーツみたいな世界があるんだ」と思ったのがeスポーツを認識した瞬間だと思います。
好きな選手はGeT_RiGhT、friberg、apEX、karrigan
―― うわー、最初に見たのが NiP対Fnaticはすごい縁ですね。ついにメジャータイトルを獲得したGeT_RiGhTが感極まる名シーンもありました。Counter-Strikeで好きなチームや選手はいますか?

mittiii
その試合でGeT_RiGhTとfribergがめっちゃ強くて感動したのを覚えています。その後もデモ(選手のリプレイデータ)を見たりして追いかけていましたね。
いまだとapEX選手がかなり好きですね。
昔からずっと活躍している選手ってかなり惹かれます。
karrigan選手とかも好きですね。

―― いわゆるおじ系プレイヤー(ベテラン)ですね!どんなところが魅力に感じますか?
mittiii
リーダーシップだったりチームを鼓舞したり、存在感を発揮するのがプレーだけじゃない点に魅力を感じます。
年齢を理由にチームをキックされたり、評価されなかったりというのがある中でも、諦めずにプレーを続けていまでも世界トップクラスのIGLとして活躍しています。背景にあるストーリーも含めて尊敬する選手たちです。
※IGL = チームの指揮官
基本ができているからプレーが勉強になりますし、立ち回りもかなり参考にさせてもらいました。

渋谷にeスポーツ施設を作る
―― 以前、VALORANTのオフライン大会会場で山内さんやZodiaXさんとお会いしたのですが、昔のチームメイトとは会ったりしますか?
mittiii
eスポーツ業界にいる方とはお会いしたりしますね。
山内さんやskid(ZodiaX)さんは『DetonatioN FocusMe』ですし、てんた(MURASH TENNN)は現役でプレーしていますし。
全然違う話になりますけど、mysticとは韓国に行ったときに久々に飯にいきました。
実は、日本でeスポーツ施設をやろうと思っていて、韓国のPCバン(eスポーツ施設)を視察に行ってきたんですよ。
―― ええ!? eスポーツ施設を作るんですか?
mittiii
はい、渋谷に作る計画で物件の契約も進んでいて。
年内くらいにオープンを目指しています。
―― すごいですね!この話も詳細を明かせるタイミングになったらぜひ詳しく聞いてみたいです
mittiii
ぜひ!
―― 『O-HYPE CS2』以外に、eスポーツ施設の計画まで聞くことができてめちゃくちゃ驚きました。
mittiii
色々と計画しています!楽しみにしていただきたいです。
『O-HYPE CS2』では大会に力を入れていくんで、マジで期待してください。
あと、仲間を募集しています。
大会運営をやってみたい、実況・解説したい、フラグムービー作れますとか、みなさんの力をぜひ貸してください。
―― 何かやってみたいという人はどうしたらよいですか?
mittiii
Discordに入っていただいて、運営スタッフとかお問い合わせのチャンネルにご連絡いただけたらと思います!
関連情報
mittiii
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O-HYPE CS2
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