CyberZ社に聞くeスポーツ大会「RAGE」の展望、「目指すは日本発のグローバル世界大会開催」

CyberZ 北村 智志氏、大友 真吾氏

4月19日(火)にeスポーツ大会「RAGE」の新たな採用ゲームを発表したCyberZ社。どのような想いで「RAGE」を立ちあげ、今後どのような展開を目指しているのかをお聞きしてきました。

※株式会社CyberZ ディレクター北村 智志氏(左)、取締役 大友 真吾氏(右)

CyberZ社に聞くeスポーツ大会「RAGE」の展望

今回お話をお聞きしたのは、「RAGE」の責任者・株式会社CyberZ取締役の大友 真吾氏と、オンラインゲームの運営会社を経て同社のe-Sports事業部にてディレクターを務める北村 智志氏のお2人。

北村氏は、「KaijiN」の名前でコミュニティ活動を行なっており、これまで世界大会『Electronic Sports World Cup 2014』のCS:GO部門に日本代表を出場させることに尽力した他、CS:GOのオンライン・オフライン大会の運営者として長らく活動してきました。

当サイトではこれまで「RAGE」について、第1回大会の開催情報紹介のみとなっていたので、そもそもの立ち上げのきっかけから、今後の展開などについてお話を聞かせていただきました。

※以下、敬称略

まず基本的なところからになりますが、「RAGE」をどのような経緯や想いで立ちあげたのか教えていただけますか?

大友

CyberZ 北村 智志氏

新規事業として「OPENREC.tv」という動画サービスを立ちあげた後、ゲームや大会配信の視聴数が多かったり、チャットが盛り上がったりと、ユーザーさんが熱狂できるコンテンツとしてこの分野は非常に可能性があると感じました。

弊社はスマートフォンの広告代理店で、ゲームメーカーさんとやりとりさせていただく中で、今後eスポーツ要素を取り入れたゲームを考えているというお話を多くお聞きする機会があり、マーケットの流れとして数年後にはこういったeスポーツタイトルがあふれてくるだろうという読みがありました。

また、時期的にも「eスポーツ」が日本でも注目され始めていて、調べてみたところ参入チャンスは大いにあると思い、「自分たちでやってみよう、そして日本でナンバーワンのeスポーツ大会ブランドを作ろう」ということで「RAGE」を立ちあげました。

使用マウス

  • SteelSeries Xai
    • SteelSeries ExactSense: 840CPI
    • SteelSeries FreeMove: 0
    • SteelSeries ExactRate: 500Hz
    • SteelSeries ExactAim: 0
    • SteelSeries ExactAccel: 0
    • ゲーム sensitivity: 1 (Team Fortress 2, Counter-Strike1.6, Quake Live)

通常マウスだと Sensitvivity 2.2 前後くらいです。

パッケージ

サンプル版にはパッケージがありませんでした。
製品版のパッケージは以下のようになっています。

パッケージ表 パッケージ裏面 パッケージ裏面 日本語解説

パッケージは厚手のボール紙製

日本代理店による日本語解説も含まれています。

プロトタイプ版との相違点

正式版とプロトタイプ版の違いは、サーフェースのロゴになります。
プロトタイプ版は中央に ZOWIE GEAR のロゴがありましたが、正式版では中央に SpawN シリーズのロゴ、右肩に ZOWIE GEAR のロゴが入っています。

ZOWIE GEARロゴ SpawNロゴ

左:プロトタイプ、右:製品版

正式版ではすでに変更されているので全く関係ありませんが、プロトタイプ版で丸みが無くエッジの立ったマウスソールと共に使用すると、中央の ZOWIE GEAR ロゴが削られマウスソールに削れたロゴの粉が付着するという致命的な欠陥がありました。

しかし、ZOWIE GEAR はこの欠点をレーザープリントに変更することで解決しています。
ロゴにソールが引っかかることが無くなり、正式版において問題は全く発生しなくなりました。

表面

表面は、非常に細かな起伏のあるタイプ指先や爪で触れると引っかかりがあるのを感じます。
このため、マウスを動かす際にはソールとサーフェースがこすれる音が結構します。

ZOWIE SWIFT 表面 -1-
『ZOWIE SWIFT』は独自配合のプラスチックを採用することで劇的に耐久性を高めているのが売りとなっています。

CEO の Vincent 氏に耐久性について質問をしたところ、一般的なゲーマーであれば 3 ヶ月は変わらず性能を維持できるとの回答を得ることができました。
この際には、品質の悪いソールを使用していると消耗が激しくなるため、良品質のソールを使用して欲しいとのことです。

パッドの厚さは 2mm ですが、使用時に沈み込んだりすることはなく、一貫して均一な状態のまま使用することが出来ました。

裏面

裏面素材はゲル状のラバー製で、ZOWIE GEAR のブランドロゴの形になっています。

ZOWIE SWIFT 裏面 -1- ZOWIE SWIFT 裏面 -2-

ユニークな裏面の滑り止め。見かけによらず非常に滑りにくい

ベタつきはなく、埃やゴミがついても手で払うだけで簡単に取り除くことが出来る他、水洗いすることでよりグリップを取り戻すことが出来ます。
実際試してみたところ、水で流すだけで汚れが簡単に落ちました。
べたつくような汚れでなければ、手で払うだけで十分キレイになります。

グリップ力はかなりのもので、コルクシートでもピッタリと固定され、180 度振り向きの動作や手で横にずらすテストなどをしてみましたが、ズレてしまうようなことはありませんでした。
木製デスク、人工大理石、『ARTISAN Hyper Gaming Sheet』等でも試しましたが特に問題はありません。
裏面のグリップ力はかなり信頼できるものだと思います。

別製品との比較、滑り

所有しているプラスチック系マウスパッド『SteelSeries S&S(旧版)』『QPAD|HeatoN』と比較を行なってみました。

北村

CyberZ 北村 智志氏

長い間ゲームメーカーにいたり、eスポーツの大会運営に携わってきた身として、私がこれまで夢に描いていたのは「日本発のグローバルなeスポーツの世界大会」を生み出すことです。
日本はグローバル大会の予選をやるだけではないんだよと。

CyberZにはまだ入社して間もないですが、海外プレーヤーの方々が「RAGE」に出たいと思っていただけるような魅力ある大会ブランドに育て上げ、例えば「RAGE」のアジア予選、ヨーロッパ予選、アメリカ予選を通じて世界一を決めるファイナルを日本で開催するという世界大会にまで発展させるために尽力したいと思っています。色々な大会や運営会社を見てきた中でCyberZの「RAGE」であれば本当にできるのではないかと感じたのが、入社の決め手でもありました。

「RAGE」という名称の由来について教えてください。

RAGE

大友
たくさん候補を出した中から選びました。「RAGE」には「激しさ」とか「渇望」といった意味があるのですが、未開拓の地を切り開くようなチャレンジングなイメージや想いを込めたかったので、語感も含めて「RAGE」を採用しました。

第1回大会にタッチデバイス向けのMOBAタイトル『Vainglory』を選んだ理由を教えてください。当時、eスポーツのタイトルとして日本ではあまり馴染みがなかったと思います。

大友
「RAGE」は最終的に複数のゲームを取り扱う大会ブランドにしていきたいと思っています。第1回大会のタイトルとして、様々なゲームを検討しました。その中で、絶大な人気を誇る『League of Legends』も候補にありましたが、日本でもすでに複数の大会が開催されていましたし、僕らが同じ事をやってもマーケット的にインパクトがないだろうと。

そこで、僕らと同じように新規参入で、日本に進出しeスポーツを広めていくという想いがある『Vainglory』がまさに適していると感じました。中国出張でSuper Evil Megacorpの方とお会いする機会があり、僕らのビジョンをお話したところ非常に共感していただき、第1回大会のタイトルとして採用させていただくことになりました。

第1回大会を申し訳ないことに直接拝見することが出来ませんでしたが、レポート等を読むとかなり盛況だったようですね。どういったところにこだわって開催されたのでしょうか?

大友
ゲームの大会ってこんな熱気があるんだ、かっこいいんだと感じてもらえるよう、エンターテイメント性を持たせることにこだわりました。

当社にはもともとゲームの好きなメンバーが多く、大会のコンセプト、構成、カメラーワークも含めた細かい演出をCyberZで全て企画しまして、運営パートナーさんと共にそれを実現しました。

選手が魅力的に見えるよう、各チームにユニフォームを作ったり、煽り映像を用意したり、スポーツや格闘技イベントなど、いろいろなものを研究して演出に活かしました。

RAGE

RAGE
写真提供: CyberZ

※大会の写真や映像は以下から見ることが出来ます。

実際に初めてeスポーツの大会を運営してみてどうでしたか? 受け入られ方やゲーマーの反応など、どのように感じましたか?

大友
想像していた以上に盛り上がっていただけたと感じています。大会が終わった後に、優勝チームと『Vainglory』初代世界王者の Invincible Armada が対戦するというサプライズのエキシビションマッチを仕込んでいたのですが、こちらもかなり喜んでいただけました。

まだまだ改善できる点はあると感じているので、初めて見る人でも熱狂できる仕上がりを目指していきたいと思っています。

RAGE

「RAGE」はどのくらいの頻度で開催していく予定ですか? 個人的に、法人主催のeスポーツ大会は短い期間だったり大きく何度かやって終わってしまうことが多いので、なるべく長く継続性を持ってやっていただけるとうれしいと思っています。

大友
Jリーグやプロ野球のように、年間を通じて継続的に開催されている状態にするのが良いと思っています。
ですので、理想的にはシーズンごとに年4回。年間王者を決めるグランドファイナルのようなものをシーズンの最後にやりたいですね。

『ストリートファイターV』を新たに選んだ理由を教えていただけますか?

大友
最初から「RAGEで格闘ゲームを早くやりたいよね」という話をしていました。
昔から多くの格闘ゲームファンを持つ「ストリートファイター」シリーズの最新作『ストリートファイターV』がタイミングよくリリースされ、カプコンさんに是非やらせていただきたいとお話をしました。『ストリートファイターV』はeスポーツ的な展開に力を入れられていることもあり、意気投合しまして第2回でやらせていただけることになりました。

『ストリートファイターV』はTwitter等を見ているとプレーヤーの方が攻略やイベントを積極的に行なっていて、活発なタイトルという印象があります。

大友
「RAGE」では、初心者の方も競技に参加していただきやすくするために『ストリートファイターV』のオンライン大会「RAGEリーグforストリートファイターV」も毎週実施する予定です。

ポイントを競い合っていただいて、小額ではありますが賞金の提供をしたりと、ゲーマー活動の支援をしていきたいと思っています。新しいプレーヤーの発掘を目指していきたいですね。

新規プレーヤーの発掘というのは良いですね。プロ格闘ゲーマーの先駆者ウメハラ選手もストリーミング配信を通じて裾野を広げる活動をされていますね。

大友
格闘ゲームは歴史が長い分、若手や新規プレーヤーの底上げというところでニーズがあると思います。そこで新規のプレーヤーが増えれば、「OPENREC.tv」の視聴数や配信者が増えたりということで当社にもシナジー効果があり、全体的に良い循環になるのではないかと。

オンライン大会を実施するのは何曜日を予定していますか?

北村
まだ決まってはないのですが、やはりみなさんの時間がある土曜や日曜が良いかなと思っています。
参加いただく人数次第では、平日にも開催したりとなるべく出場出来る機会を増やすようにできればと思います。是非沢山の方にお集まり頂きたいです!

最初からは難しいとは思いますが、優勝すると海外大会の参加や観戦の渡航費用サポートなどがあると、参加する事に意義が出来たり、ストーリーにつながりが出来て面白いかもしれないですね。現地で観戦するだけでも意識やゲームの捉え方変わると思いますし。

大友
ゲーマー活動の支援ということを是非やっていきたいと思っていますので、そういった試みは面白いと思います。多くの方に参加いただければ、実現していけるかもしれません。

『ストリートファイターV』といえば、有名格闘ゲーマーの大貫晋也さんとプロゲーマー契約を締結してかなり注目を集めていました。今後、様々なゲーマーとプロ契約を積極的に行なっていくのでしょうか?

大友
「OPENREC.tv」は『League of Legends』の国内プロリーグに参戦している Japan Unsold Stuff Gamingや、『Alliance of Valiant Arms』の世界大会で2位の実績を持つ Japan F4E ともスポンサー契約を結んでいます

活動のビジョンに共感できるようなチームや選手の支援は是非していきたいですね。

大貫晋也(ヌキ)
プロゲーマー大貫晋也氏

Unsold Stuff Gaming
プロゲームチーム Unsold Stuff Gaming


F4E

「RAGE」が『Counter-Strike: Global Offensive』『Dota 2』『League of Legends』など、現在のグローバルなeスポーツタイトルタイトルへ進出する可能性はありますか?

大友
今後拡大していくうえで可能性はもちろんあります。
構想としては網羅的にジャンルを増やしていきたいと思っていますし、いろいろなゲームをプレーされている方に「RAGE」に出場していただきたいです。

個人的にも好きなタイトルですので、「RAGE」で見ることが出来るようになるとうれしいです。最後に今後の意気込みなどを教えてください。

大友
「RAGE」は既存のeスポーツやゲームファンはもちろん、新規プレーヤーを失望させない運用を目指していきます。次回の大会や、年間を通した運営に是非ご期待頂けばと思います。

7月の大会は、eスポーツファンのみなさんだけではなく、ゲーム好きなみなさんにも是非足を運んでいただいて、「RAGE」の世界観を是非体感していただきたいです。

たくさんの参加やご来場を楽しみにしています。

RAGE

お話を聞いて、コミュニティにもしっかりと向き合って大会を運営していってくれそうだという印象が強くのこりました。

eスポーツとしての成功はコミュニティとの連携や賛同・信頼を得ることが必須だと思いますので、こういった意志があることがわかるのはゲーマーにとって安心感につながるではないでしょうか。

実際にどのようなものになっていくかは、今後のイベント配信や7月の大会を自分の目で見て確かめていきたいところです。

参考

ttps://www.negitaku.org/images/news/2010/03/100311-img_0232.jpg” title=”3製品のサイズ比較 “>3製品のサイズ比較 3製品の表面素材

左: サイズ比較、右: 表面比較

表面は細かい順に QPAD|HeatoN、SteelSeries S&S、ZOWIE SWIFT となっているように見えます。
大きさの比較では QPAD|HeatoN が最も大きく、続いて ZOWIE SWIFT、SteelSeries S&S となりました。
標準的なゲーミングマウスパッドのサイズ以上なので、大きさ的には十分と言えるでしょう。

滑り

ZOWIE SWIFT with SteelSeries Xai
高速な滑りを求めるゲーマー向けというコンセプト通り、始動や滑走が非常に良いです。
滑りについては、表面のきめ細やかさどおり細かいほど滑りが良く感じました。
しかし、ZOWIE SWIFT は上記の通り一番粗い形状となっていますが、不思議なことにそれにひけを取らない滑りを実現しています。これは素材のプラスチックによる効果ではないでしょうか。

ZOWIE SWIFT の滑りの感覚は他の 2 製品よりも滑らかさを感じました。
この辺りはなんとも言葉にしにくいので、うまく伝えられないのがもどかしいです。

総評

『ZOWIE SWIFT』は個人的にこれまで使ったプラスチックパッドの中で最も素晴らしい製品であると言えます。
マウスパッドの性能的には、プラスチックパッド派であればおそらく多くの人が満足できそうです。
滑り・グリップは申し分ありませんし耐久性についても良さそうです。

個人的評価については迷いましたが、高速な滑りを持つプラスチック系マウスパッドを求めている方には間違いなくオススメできるということで 10 点をつけました。
プロトタイプ版をレビューした際に 4,500 円程度であれば買いであると評価しましたが、実際はそれを 500 円下回る結果となっており、減点する部分はもはやありません。

現状の個人的評価

  • ZOWIE SWIFT – 10/10

『ZOWIE SWIFT』は本日より日本で発売となります。

SWIFT BLACK
SWIFT BLACK

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ZOWIE GEAR
売り上げランキング: 3623

参考