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LoLプロリーグ出場のRoki選手が引き抜き行為のルール違反で競技月間5ヶ月の出場停止、関与したRiot社員も処分適用へ

League of Legends Japan League

プロリーグ『League of Legends Japan League(LJL)』公式サイトにて、出場選手のルール違反に関する報告が行なわれました。

Roki選手の引き抜き行為のルール違反が発覚

Japan Rampageの一員として活動していた Japan Hiroki “Roki” Yokoo 選手が、2016年8月にブラジルで開催された『International Wildcard Qualifier 2016』の遠征中に、チームメイトを将来的に自身が設立する新チームに引き抜くための勧誘を行なっていたことが明らかになりました。

これはLJLの公式ルール「10.2.13 引き抜きおよび買収の禁止」に抵触する行為となります。

10.2.13 引き抜きおよび買収の禁止
チームメンバーおよびチームの関連者は、LJL チームと契約を交わしているチームメンバーに勧誘、誘致、雇用の申し出を行ってはならず、かかるチームメンバーに当該 LJL チームとの契約を違反または破棄するよう働きかけることも禁止されています。本規定の違反は、LJL 単独の裁量により判断されます。他チームがチームメンバーの状況について問い合わせるには、マネージャーがプレイヤーの現在契約を締結しているチームの経営陣に連絡しなければなりません。問い合わせる側のチームはプレイヤーの契約について議論できるようになる前に LJL にその旨を通知してください。

ルールページ (PDF)

これにより、Japan Roki 選手には「競技月間5ヶ月の出場停止」の公式処分が下されました。
また、所属チームであった Japan Rampageは2016年11月23日の契約期間終了以降の再契約を行なわず、Japan Roki 選手はチームを脱退となっています。

LJLの2017年シーズンは1~3月に「Spring」、6~8月に「Summer」が開催される予定です。
今回の処分適用により、Japan Roki 選手は「Summer」シーズンの後半まで公式大会に出場する事は出来ないことになります。

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Roki選手 (Logicool G Cup 2016より)

Riot Gamesの社員が本件に関与

Japan Roki選手は新チーム設立についてRiot Gamesの社員に相談を持ちかけていました。当該の社員はルールに基づく適切な対応を行なうことが出来ず、Japan Roki選手の代理人のような形で新チームのマネージャー候補となる人物を紹介するなどの不適切なサポートを行なっていたとのこと。

Riot Gamesはこの事実が発覚した時点でこの社員をeSportsに関わる全ての業務から除外する対応を実施。さらに、Riot Gamesを退社したとしても1年間はLeague of Legends eスポーツチームの選手・運営・オーナーとして関与することを認めないという処分を下したそうです。

引き抜き行為は正当化できるものなのか?

引き抜き行為が発覚した場合に「勝つためには当然」「引き抜かれたくないならば、そうされないような待遇を用意するべき」というような意見がよく出てきます。ルールや仁義に基づかない引き抜きは、正当化されるべきではないのではないでしょうか。

「選手」は引き抜きの誘いがあれば、「好待遇を得られる」「強いチームに加入できる」「キャリアアップ」など良いことが多いかもしれません。ただ、「引き抜き交渉で獲得できる選手だと思われる」ことや「信頼を失う」可能性があることなどはデメリットとなり得る部分でしょう。

「チーム」が引き抜きを行なった場合は「有力選手を獲得出来る」「選手の育成コスト削減」「新たな才能を探す手間を省ける」などがメリットになるかと思います。引き抜かれる方は「人がいなくなる」のが最大のデメリットです。これにより「メンバー補充の実施」「チームの再構築」「スポンサーに説明している年間予定計画の大幅変更」などが発生して良いことは基本的にありません。

「大会主催者」としては「強力なチームの誕生」はファンの注目をひきつける要素となる可能性がありますが、「資金が豊富な有力チームが有利」になったり、「選手を引き抜かれたチームの運営が危うくなる、出場が成立しなくなる」など良いことはあまりないでしょう。そのため、『League of Legends』ではこのような問題を解決するために引き抜きを禁止のルールをに定め、移籍交渉はチーム間で正式に行なうものとなっているのだと思います。

「引き抜き」はLoLだけではなく様々なゲームでも問題になっている行為でもあります。「自分達だけが得すれば良い」という考えでこのような事が行なわれ続けていくと、気付いたらチームがどんどん崩壊して競技シーンが成り立たなくなった、というようなことも起きてくる可能性があります。

厳格なルール化や対策などが今後より必要になってくるのではないでしょうか。

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この記事を書いた人
Negitaku.org 運営者(2002年より)。Counter-Strikeシリーズ、Dota 2が大好きです。 じゃがいも、誤字脱字を見つけるのが苦手です。

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