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ストリーマー「YamatoN」氏『REJECT』チーム運営部部長 就任インタビュー「チームの垣根を越えてeスポーツシーンの産業化を目指す」

人気ストリーマー「YamatoN」氏が、プロeスポーツチーム『REJECT』のチーム運営部部長に就任したのはなぜなのか、ご本人にお話をお聞きしました。

※インタビューは2022年2月26日(土)に実施

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REJECT に加入した理由

―まずはREJECTに入ることを決めた理由についてお聞きしたいです。ストリーマーとしての加入ではなく「チーム運営部部長」としての「入社」ということで驚きました。代表の甲山さんとお話をしていく中で共感したことが大きなきっかけとのことですが、どういうところに共感したのでしょうか?

YamatoN
自分としては、選手の環境がより良くなって欲しいですから、このeスポーツシーンのエコシステムをしっかりと安定したものにして産業にしていきたいという、甲山代表の考え方にとても共感しました。

REJECTは、最も選手思いなeスポーツチームであると言っても過言ではありません。甲山さんって数年前にPUBG MOBILEのシーンへ参入しようと考えた時に、自腹でタブレット端末を買って選手に支給してというところからスタートしているんですよ。

いまも選手が悩んでいる時は、自ら選手と直接話して悩みを解決したり、そういうレベルでコミットして活動されています。会社の代表取締役としての役割やスポンサー周りなど忙しいにも関わらず、本当に選手としっかり向き合って、選手のために活動している。eスポーツシーンのために真摯に向き合っているというところにとても共感しました。

DETONATORを卒業した理由

―DeToNatorを卒業することになった理由や経緯は教えていただけるものでしょうか。元DeToNatorストリーマーのみなさんの配信を見ていると、チームから卒業という形を提案された結果、ということのようでした。

YamatoN
自分としては、NTTドコモさんが展開する『PUBG MOBILE JAPAN LEAGUE』に関わらせていただくことで、よりeスポーツにコミットしたい、日本のeスポーツシーンをさらに良いものにしたい、産業として定着させていきたいという気持ちが強くなっていきました。

『DeToNator』や『REJECT』を含めてたくさんのチームとお話をさせていただいたのですが、『REJECT』の考え方や姿勢に最も共感したので、一緒に取り組みをしていくことを決断しました。

REJECTに加入して取り組むこと

―REJECTのチーム運営部長に就任されましたが、これからYamatoNさんがやっていくのはどういうことになるのでしょうか?

YamatoN
eスポーツシーンをより社会に溶け込ませるような存在として活動していくことになります。

プロeスポーツ選手は、まだ周りに理解されていない部分も多いと思います。自分が選手の表現方法、運用など選手に関連するマネジメントを統括することで、外部の方と取り組みをする際などに、そのギャップを埋めていきたいと思います。

そして、REJECTのためだけではなく、チームの垣根を越えて、eスポーツシーン自体をより良くする、産業化する考え方で取り組んでいきたいと考えています。

REJECTという存在を売り出すためには、そのシーンがちゃんとしていて「その中で一番のREJECT」に価値が出るわけじゃないですか。だから、シーン全体を育てなくてはならない段階だと思います。色々な良いチームがいるからこそ一番になる価値がある。その価値を出すための仕事をしたいと思っています。

今後の配信活動

―YamatoNさんは配信者として多くの視聴者を抱えていますが、『REJECT』の仕事と平行して配信活動も続けていくのでしょうか?

YamatoN
配信も続けていきます。配信の時間帯はこれまでと少し変わっていくことになるかもしれませんが、頻度としてはあまり変わらず出来るのではないかと思います。そして、さらに面白いものをお見せする自信があります。

―それは、REJECTと一緒に配信で何か取り組みをするようなことになるのでしょうか?

YamatoN
自分とREJECTの活動方針が似ていることによって、シナジーが生まれて配信で面白い事が出来るという流れがすでに出来ています。そのように動いています。

―REJECTというとshomaru7さんやMOTHER3さんといった人気の配信者が所属されていますが、コラボ配信なども期待して良いですか?

YamatoN
色々やっていきたいですね。shomaru7さんは先日、一緒に食事に行ってきました。MOTHER3さんはまだお会いしたことがないのですが、2人に色々教えていただきたいと思っています。

自分の配信では『PUBG MOBILE』にコミットしているところがありまして、いま人気の『VALORANT』や『Apex Legends』といったシーンについては最新情報を完全に追い切れていないところがあるので、そういったところを勉強させていただきたいです。

そのうえで、そういったタイトルのコンテンツを一緒に作って、シーンを応援していけるような形に出来たら良いなと思っています。

―YamatoNさんの配信では、トレンドとは異なるタイトルをプレーされていることも比較的多いと思っています。配信するタイトルについては、どのような考えで選んでいるのでしょうか?

YamatoN
いままで、配信と配信外でやっていることがバラバラだったと自分では思っています。
それが、今回REJECTに入ったことでどちらもeスポーツを中心とした展開にすることが出来る、良い機会になったなと思っています。

配信は、見てくれているみなさんのためにやらなくてはならないという部分があります。
視聴者さんに、自分の力だけではなかなかeスポーツの良さを全て伝えきれなかったりだとか、いろいろな部分で手が届かないところがありました。REJECTに力を借りながら、eスポーツを知ったり楽しんでもらえるコンテンツを一緒に作っていきたいと考えています。

REJECT以外にも、偶然このタイミングで協力者のような方が集まり始めています。
自分専任で動画を編集してくれる方が現れたり、StylishNoobとも何か一緒にやろうという話をしていたり、配信と合わせて新しい展開を色々とやっていくことが出来ると思います。

『PUBG MOBILE』にコミットする理由

―配信やSNSを拝見していると『PUBG MOBILE』にすごく力を入れているなという印象があります。YamatoNさんが『PUBG MOBILE』を推しタイトルにしているのはなぜでしょうか。

YamatoN
eスポーツの世界にNTTドコモさんのような大きな会社が入ってきた事って初めてじゃないですか。自分はそのNTTドコモさんの『PUBG MOBILE JAPAN LEAGUE』に解説という形で関わらせていただいています。『PUBG MOBILE JAPAN LEAGUE』を成功させるためにも、自分も配信でプレーしたりと、さまざまな形で『PUBG MOBILE』を推していこうと思いました。

―YamatoNさんが『PUBG MOBILE』を配信しているのは印象的でした。正直、視聴数というところでは他のタイトルの方が大きかったと思いますが、そのあたりは気にしていなかったのでしょうか。

YamatoN
『PUBG MOBILE JAPAN LEAGUE』に関わるからには『PUBG MOBILE』にコミットしようと決めていました。
配信だけではなく、『PUBG MOBILE JAPAN LEAGUE』主催者のNTTドコモさんとも自分の経験やeスポーツシーンの状況を踏まえて何時間も意見交換させていただいています。あとは、先日、2日かけてリーグに出場する全選手とお話させていただくということもしました。

―『X-MOMENT TIMES』というキャスター座談会の企画などが充実しているサイトがありますが、選手全員とお話をするというのは、その企画としてやったのでしょうか?

YamatoN
選手の話や考え方を聞いてみたいと思って個人的にやったことです。『PUBG MOBILE JAPAN LEAGUE』の選手撮影があって、そこに全選手が揃うと知って、自分もその場にぜひ参加させていただいて選手と話をする時間をいただけないかと相談しました。

―それは、インタビュー記事としてどこかで公開されるのでしょうか?

YamatoN
いえ、企画とかではないので、インタビューのような形で記事になることはありません。自分が大会配信で解説する際に、聞いた話を元に選手の魅力を伝えるというような形で活用させていただくことはあると思います。

今回、何よりもやりたかったのは選手の話や考え方を直接聞くということで、とても重要だと思っています。結構面白くて、ライバル選手はいるのか聞いてみたら「自分が一番だからライバルなんていない」という答えが返ってきたりして、それは選手のキャラや考え方としても面白いから、選手インタビューの時にもっと出してみたらという感じで、手前味噌ながらアドバイスをさせていただくようなこともしました。

大会の解説者という立場ならばこういうことが出来るかもしれないと考えて、選手のみなさんに話を聞かせていただいたという感じです。

―YamatoNさんのTwitterを拝見していると『PUBG Mobile NEWS』というサイトの記事をよく紹介されています。あれは、YamatoNさんが運営されているサイトだったりするのでしょうか?

YamatoN
そうです。自分が記事を書いていることもありましたが、時間が無かったりすることもあるのでライターさんにお支払いして、記事を作っていただいたりしながら運営しています。

あのサイトは、自分が将来的に構想していることのテスト版のような位置づけで、色々なテストをしているんですね。どういったものがうけやすいのかなとか、そういうところをみながらやっていて、そこで得た知見などをREJECTの活動にも反映させていきたいと考えています。

これは絶対にやらなくてはならないものだと思っていて、YossyさんがやっているNegitaku.orgのようなものが、もっとたくさん必要だと感じています。

―そういうことだったんですね。知りたい要素が網羅された形で大会の紹介記事がまとまっているなと感じていて、どんな人がやっているのか気になっていました。

YamatoN
あまり自分を前面に押し出さない方が良いかなと思いつつ運営しています。書いていただく方には、Yossyさんの記事をお手本にしてくださいと説明してやっていただいていたりしますw

いまは『PUBG MOBILE』メインのサイトですが、将来的にはeスポーツシーン全体のところでやりたいなと思っています。既存のいまある媒体だと、選手のドラマみたいなところまで踏み込めているところはあまりないので、そういうところを含めて色々な企画を打ち出してやっていきたいと考えています。

YamatoN氏が目指すeスポーツ

―Webサイト・動画・配信など通じた活動を色々と考えているという感じでしょうか?

YamatoN
今ってNETFLIXでドキュメンタリーとか多いじゃないですか、ああいう形でどういう立ち位置から『PUBG MOBILE JAPAN LEAGUE』に向かっていくのかみたいなドラマをファンにお届け出来たらベストだなと思っていますね。

いまのeスポーツは、そういう人やドラマの部分ではなくゲームにフォーカスした内容になっているのでタイトルごとに視聴数に差が出たりしていると思っています。

ファンが「タイトルごと」ではなくて「eスポーツシーン」として大会を視聴してくれるようになると良いなと考えていて、そうすれば、新しいタイトルが出たとしてもファンの母数が残ったまま次のタイトルにも続いていくという形になると思います。

いままで、流行っているタイトルがあってそれが終わったらみんないなくなってしまっての繰り返しだったので、各タイトルのファンを「eスポーツ」という括りでうまくつなげていきたいですね。

―YamatoNさんとしては、現在の「eスポーツ」を取り巻く状況には課題があって、それを今後の活動で解決していきたいということになるでしょうか。

YamatoN
今回、REJECTに入るということで自分の過去の歴史を振り返ろうと思って調べたのですが、やはりNegitaku.orgさんが一番出てくるじゃないですか。eスポーツの歴史や記録は保存していかないといけないですし、文化にするというのであればそういう役割を担う存在というのは大事だと思いますね。

個人的になんとかしたいと思っていることの1つが「eスポーツ」の検索結果ですね。
eスポーツシーンについて知らない人に説明する時に「eスポーツ」で検索してみて下さいと言ったとしても、言葉の意味を紹介するようなものしか出てきません。そうじゃなくて、これを見たらeスポーツの魅力がわかるよというメディアやサイトがそこにあったら良いですよね。

そこでeスポーツを知って、さらにその人がプレーもしてくれるような道筋も作っておくというのもすごく大事だなと思っています。そういう流れが出来ると、選手もそういうサイトやメディアで、eスポーツに教えるという仕事が出てきたりするので、雇用も生むことが出来ます。

―メディアや発信力の強化が、YamatoNさんの今後の活動においても重要視している点になるでしょうか。

YamatoN
メディアの力で、選手が持っているスキルにどれだけの価値があるかを表現出来れば、過小評価されている選手のイメージを変えていくことも出来ると思っています。

REJECTでいうと、『PUBG MOBILE』部門にSaRa選手というプレーヤーがいます。攻撃的でキルを取ることが多い選手なのですが、その分、逆にやられてしまうことが良くあります。そのネガティブな方だけフォーカスされて、「すぐにやられるから価値がない選手」なんていう評価をされてしまっていることがあるんですよ。

キルを取ってチームに有利を作るという、すごく価値ある働きをずっと続けているのにそれが理解されていないなと思って。こういうのを挙げたらちょっとキリが無いですけれど、これを理解してもらえるようにしていくのが大事だと考えています。

リスペクトされるべき選手がリスペクトされないと、大会で活躍することに意味が無くなってしまいます。活躍しても評価されないのであれば、配信で人気になったほうが良くない?という風になってしまう可能性もありますが、そうであって欲しくありません。

大会の価値、スキル・ポジション・役割の重要性とか、この選手はスタッツだけ見ると数字が低いけれど、実はものすごく重要な役割を果たしている、ということなどをもっと知ってもらえるように出来たらと思います。

これらについては、REJECTとしても、自分個人の活動においても取り組んでいきたいと考えています。

今後のREJECTについて、ぜひ期待と応援をよろしくお願いいたします。

終わりに

YamatoN氏ほど成功しているストリーマーであれば、配信をメインに活動していた方が安泰ではないかと個人的に思っていた部分がありました。

久々にお会いして色々とお話を聞かせていただいた中で、YamatoN氏はものすごく広い視点でeスポーツのことを考え、そしてeスポーツに対するすさまじい情熱を持ち合わせていると感じました。

YamatoNさんの今後の展開というのは、配信だけに留まらない活動をすることで、さらなる発展を見ることが出来るのではないかという期待感が高まりました。

YamatoNさんやREJECTの活動については、以下のSNS等を通じてチェックすることが出来ます。

YamatoN

REJECT

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この記事を書いた人
Negitaku.org 運営者(2002年より)。CS:GO、Dota 2が大好きです。 ラーメン、ランニング(60km完走)、カメラが趣味です。 じゃがいも、誤字脱字を見つけるのが苦手です。

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