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『DONUTS USG』が『VARREL』にリブランディング、豪華VALORANT部門ロスター発表、選定理由をコーチにインタビュー

『DONUTS USG』が『VARREL』にリブランディングし、豪華メンバーを揃えた2023年の『VALORANT』部門ロスターを発表しました。

『DONUTS USG』改め『VARREL』始動

チームのルーツは2015年創設のプロゲーミングチーム『Unsold Stuff Gaming』で、
2020年に『DONUTS USG』となり、今回『DONUTS VARREL』としてリブランディングが行なわれました。

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「VARREL」は、野球において長打になりやすい打球速度と打球角度の範囲を指す用語「BARREL ZONE」に、勝利を意味する英単語「VICTORY」を組み合わせた造語となっています。

『VALORANT』に注力していく意向で、国内のトップ選手を集めた2023年ロスターが発表されました。

この新体制について、VALORANT部門コーチのLiGeR氏、マネージャーのO氏に質問をさせていただきました。

※ロスター発表や、国際大会の日本開催が決定する前にお聞きした内容となります

目標はchallengers優勝・フィジカル重視のメンバー選考

―非常に豪華なメンバーで驚きました。2023年チームのコンセプトがあれば教えてください。

LiGeR:とんでもないメンバーが出てますよ今!!うおおおおおお!って感じですよね。
自分としてもこれだけのメンバーが集まり一緒のチームで活動していけることが未だに信じられないという気持ちです。
チームのコンセプトとしては「日本から世界を目指す」ためにフィジカル面で他に劣らないチームというところでしょうか。昨今は2RUや2KR+3JPの編成で海外プレイヤーを入れることも少なくありませんが、「VARREL」は全員が日本人選手です。大会開始までの期間が短いので、選手同士のコミュニケーションも密に取りながら練習を重ねています。

―目標はChallangers優勝ということになると思いますが、チームの目標をぜひ教えて下さい。

LiGeR:仰る通りChallengers優勝が目標ですが、そのためにはSplit1時点である程度優秀な成績を残す必要があります。発足したばかりのチームですので、メンバーが一丸となって、完成度向上に向けて日々練習に励んでいます。

コーチによる選手紹介

―各メンバーの選定理由、役割、期待している点などをご紹介いただけないでしょうか。

Zepher

LiGeR:「日本から世界を目指す」という部分を十分にコミュニティに示すため、国際大会での経験が豊富なプレイヤーに参加してもらいたいと考えていました。

Zepher選手は国内屈指のプレイヤーであり、年齢もまだ若く爆発力があるので、先陣を切ってチームに勢いをもたらすプレーを期待しています。

一方で、前所属チームでは複数のポジションをそつなくこなす器用な一面も見せていました。VALORANTというゲームにおけるプレーの幅を広げつつ、確実に成長を続けている選手ですので、我々のチームの核になってほしいと思います。

HaReeee

LiGeR:HaReeee選手は前所属チームの競技シーン初期より前線を押し上げていくプレーを何度も目の当たりにしていました。世界を目指すチームとしてフィジカルを強みにしたいと考えると、彼のようなプレイヤーがチームに必要です。

少し競技シーンから離れていた期間もあったので戦術的な部分でのリハビリは必要ですが、彼のポテンシャルを考えればマイナスにはならないでしょう。

Pepper

LiGeR:フィジカルの強い選手たちのポテンシャルを最大限に発揮させるためには司令塔が必要です。

Pepper選手は競技シーン初期よりデュエリストをやりながらIGLをこなすなど、その器用さは競技シーン全体を見ても群を抜いていました。新チーム「VARREL」ではこれまで以上にチーム全体を動かし勝利に導いてくれる最強のブレインになってくれることを期待しています。

またVALORANT以前より他タイトルでも活躍しており、そこで培った経験やノウハウなどをチームの若い世代に伝えてほしいとも考えています。

もちろんPepper選手単体で見たときの力強いプレーも存分に発揮してほしいです。

PeroOwO

LiGeR:PeroOwO選手は約1ヶ月間のトライアウトを通して選出されたメンバーの一人で、プロのアカデミーチーム以外はほとんど経験がない中で、独学で学んで成長してきたプレイヤーです。

まだまだ粗削りな部分はありますが元々持っているポテンシャルは素晴らしく、今後の日本VALORANT界を背負っていく存在になってくれると思います。

SSeeS

LiGeR:SSeeS選手もトライアウトから選出されたメンバーで、PUBG時代は日本代表として何度も世界大会に出場していて、このチームにおいて最もプロキャリアの長い選手です。

昨年VALORANTに転向したばかりですが、とてつもない成長速度で上手くなっています。

これもひとえにSSeeS選手がこれまで幾多の経験を積んできているからこそ成せるものですし、彼の成長がチームの命運を握ると言っても過言ではありません。

「VARREL」には若い選手が多いので、eスポーツ黎明期から活動してきたSSeeS選手にはプロ選手のメンタリティという部分を伝えてほしいですね。

2023年シーズンに向けた練習状況

―現在、すでにチーム練習はスタートしていますか?差し支えない範囲で教えていただけるとうれしいです。

LiGeR:すでにチーム練習はスタートしていて、1日あたりおよそ9〜10時間練習しています。
活動が終わってからも選手はランクや個人視点での見返し、コーチは翌日の準備や研究などを行っているので、少なくとも全員毎日12時間はVALORANTに触れているでしょうか。
0からスタートしたチームなので現時点では課題も多く、日々試行錯誤しながら一歩一歩前に進んでいます。

―現在はオンラインでの練習がメインかと思いますが、ブートキャンプ、ゲーミングハウスなど、オフラインでの練習も実施予定でしょうか。

LiGeR:現時点ではオンライン練習のみですが、年明けからブートキャンプを実施する予定です。
効率よく練習をするためにオフラインでの練習は必要だと考えていて、チーム側に無理を言って用意していただきました。

『VALORANT』eスポーツの魅力

―新生eスポーツチームとしてVALORANT部門を設立するにあたり、競技シーンの魅力はどこにあると感じますか?

マネージャー:「DONUTS USG」から「VARREL」にチーム名を変更したタイミングで新たに「VALORANT部門」を新設したことは、チームにとって大きな挑戦の1つになると確信しています。
 VALORANTは現在のeスポーツ業界で大きな注目を集めていますが、大きく3つの魅力があると感じています。
 
 1つ目は見るeスポーツとしてバランスが良いことです。
 
 VALORANTは従来のタクティカルなFPSの部分と個性的なキャラクターの融合により、これまでeスポーツに触れてこなかった層を取り込みやすいと感じています。今年のZETA DIVISION様の歴史的快挙に多くの方が熱狂したり、RAGE様を主体とした国内VALORANTシーンが盛り上がったことも、その影響ではないでしょうか。また大手ゲーム配信者などがウォッチパーティーや自らのプレイによってVALORANTの魅力を発信し、競技シーンで戦う選手達も積極的な配信活動を行っていることも、ファンの盛り上がりに繋がっていると思います。
 
 2つ目はパブリッシャーであるRiot Games様の競技シーンに寄り添った取り組みの数々です。
 
 Riot Games様は過去にもLeague of Legendsというタイトルで長年に渡ってeスポーツコミュニティに寄り添った活動を展開してこられましたが、本当にファンの方々を中心としたオーディエンスが熱狂出来るようなコンテンツを絶え間なく用意してくれています。また、それと同時に、2023年以降の長期的なVALORANTの計画などを拝見していると、「プロeスポーツプレイヤー」という職業に寄り添ったeスポーツ企業であるとも感じます。
 
 3つ目は日本の現在のVALORANT競技シーンが全ジャンルの強豪eスポーツチームを集めて行う総合格闘技のようになっているところです。
 
 これまでは「〇〇の競技シーンではあのチームが強い」とタイトルごとに強豪チームが存在しているイメージがありました。しかし現在VALORANTには各タイトルで覇権を握ったチームが次々と参入し「どのチームが一番強いのか決めようぜ」と言わんばかりにギリギリの勝負の数々でしのぎを削っているという部分に熱さを感じます。VALORANTというタイトルで結果を出したチームが2022年の日本eスポーツを牽引したと言えるかもしれません。
2023年にこのタイトルで結果を出し、躍進するのが我々「VARREL」であれば最高ですね。
 他にも挙げたらキリがないのですが、VALORANTが多くの方々の人生を豊かにしていると実感しています。

マネージャーは元Novagis Gamingのオーナー

―チームの話からそれますが、VALORANT部門マネージャーのOさんはNovagis Gamingのオーナーをされていたとのことですが、異なる立場で「VARREL(DONUTS USG)」に関わる事にした理由や想いなどあればお聞き出来ないでしょうか。

マネージャー:元々自分がプレーしていたスポーツジャンル(サッカー)のeスポーツタイトルで大きな組織を作ろうと思い、Novagis Gamingを学生の頃に立ち上げました。

 FPSに関しては一切触れたことがなく、リリース当時VALORANT部門を作ったのも「今後伸びるタイトルだから」という安直な理由且つ計画性皆無だったのですが、その当時チームに加入してくれた選手達がどんどん成長して日本のトッププロチームを倒し、結果的にその後のStorks Phalanx結成に繋がっていきました。オーナーとしてほとんど活動の手助けをしてあげることができず当時は悔しい思いをしたのですが、逆にVALORANTや、eスポーツの素晴らしさを教えていただきました。その後は一度eスポーツから離れた時期があったのですがご縁があり「VARREL」の前身であるDONUTS USGに加わることを決心しました。

―いまではたくさんのeスポーツチームがありますが、その中でDONUTS USGを選んだ理由はありますか?

マネージャー:DONUTS USGに加わった理由はeスポーツコミュニティで歴史があり、且つDONUTSという様々な事業領域で日本をリードする企業とタッグを組み、業界の垣根を超えた新たなチャレンジが出来ると考えたからです。DONUTS USGではストリーマー部門の担当をさせていただき、これまでやってこなかったような新たな挑戦を続けてきました。そんな中で今回のVALORANT部門結成のチャンスが巡ってきて迷わず挑戦することにしました。

世界を目指せるポテンシャルのある選手達とVALORANTという今一番熱いタイトルで挑戦できる事は大変幸せなことですので、絶対に彼らとこのプロジェクトを成功させたいと思っています。

まだまだ未熟な部分だらけで、選手スタッフ共々これから成長していかなければならないeスポーツチームだと思っています。
 今後は「VARREL」という全く新しい名前で様々な分野においてeスポーツ業界の最先端を行くチーム及び企業になっていければと思うので、より多くの方々に知っていただき応援していただければ幸いです。

2023年シーズンに向けて

―2023年シーズンのChallangersへの意気込みをお願いします

LiGeR:DONUTS USG改め「VARREL」は2023 Challengers Japan優勝を目指し頑張っていきます。
新星「VARREL」の応援をよろしくお願いいたします!

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この記事を書いた人
Negitaku.org 運営者(2002年より)。Counter-Strikeシリーズ、Dota 2が大好きです。 じゃがいも、誤字脱字を見つけるのが苦手です。

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