『Counter-Strike: Global Offensive』のMODとして『Counter-Strike 1.6』を再現することを目指す『Classic Offensive』プロジェクトが中止となりました。
トピック
『Classic Offensive』について
『Classic Offensive』は、2025年3月12日にリリースされる予定でしたが、『Counter-Strike』シリーズの開発元であるValveより連絡を受け公開が停止されるという状況となっていました。
その後、プロジェクトを継続するためにValve社などと連絡を取り問題を解決していくことを発表していましたが、今回、プロジェクト中止という決断が下されました。
『Classic Offensive』を公開することはValveの知的財産である『Counter-Strike』シリーズを侵害することなるという理由で、リリースが認められませんでした。
プロジェクトの公式SNS投稿
https://t.co/d0RMvuK9jo #AllowClassicOffensive pic.twitter.com/Qz3bHg1a9E
— Classic Offensive (@csco_dev) May 7, 2025
8年の開発期間を経て、2017年にはValveによって「Steam Greenlight」の公式承認を得たにもかかわらず、『Classic Offensive』プロジェクトの中止を決定したことをお知らせします。
7年前に「Steam Greenlight」の承認を得た後、プロジェクトは「Steamworks」へのアクセスを許可され開発を継続してきました。CS:GOのアップデートや技術的な問題を乗りこえ、Steamで『Classic Offensive』をお届けするという目標を掲げていました。2024年12月にビルドを審査に提出しましたが、2025年1月に「not a good fit」という反応と共にリジェクトされました。以前の「Steam Greenlight」承認は無視された形となりました。
代わりに「ModDB」でアップデートする準備を進めといたところ、リリースの数時間前にValveから差し止め命令を受け取ることになりました。その後のやり取りにおいて、『Classic Offensive』をリリースすることはValveの知的財産である『Counter-Strike』シリーズの派生コンテンツを配信することに相当するため、「Steam Subscriber Agreement」の規約に基づき許可することはできないとの説明を受けました。
Valveの見解のによると、MOD開発は非常に限定された以下のような条件においてのみ許可されるということのようです。
- 現在アクティブなValveゲーム向けの、 Steam Workshopで公開されるスキンやマップ
- Valve Hammer Editorを用いて開発され、Steam Workshopやサードパーティを通じて配信されるマップ
- Source SDK 2013で作成され、ValveのIPを使用していないオリジナルの非商用ゲーム
- ガイドラインに基づきSource SDK 2013で作成された『Half-Life 2』『Team Fortress 2』のMOD
- Valveから明確なライセンスを受けているプロジェクト
上記の通りであれば、何十年にも渡り『Counter-Strike』『Left 4 Dead』『Portal』『Day of Defeat』といったValveゲームの重要な一部であったコミュニティ主導のSource MODやスキンが事実上禁止されることになります。
Valveがこのような立場をとることは、『Classic Offensive』を「Steam Greenlight」で承認したこと、MODコミュニティに寛容な姿勢を見せそこから恩恵を得てきた歴史、過去30年にわたり多くの成功したゲームを生み出してきた伝統とは明らかに矛盾しています。多くのキャリア、機能、ゲームモードはCounter-StrikeのコミュニティMODから誕生したにもかかわらず、MOD開発は制限され続けています。
現在の状況は、私たちのプロジェクトをはるかに超える影響を及ぼし、ValveのエコシステムにおけるMOD開発の未来に深刻な懸念を引き起こしています。MOD開発者たちは、Valveに対する見方を再考するべきです。Valveはコミュニティのクリエイティビティから利益を得てきたにもかかわらず、長年の取り組みを予告無しに停止するような企業です。定められた承認プロセスは、予告無しに大幅に変更される可能性もあります。
本件に関する完全な透明性を提供するために、classic-offensive.netを開設しました。このWebサイトでは、これまでに起きた出来事の詳細なタイムライン、よくある質問、貢献していただいたみなさんのクレジット、長年に渡るプロジェクトを紹介するメディアコンテンツを掲載しています。
Classic Offensiveの開発中にコミュニティのみなさんからいただいた素晴らしいサポート、熱意、忍耐に心から感謝いたします。
私たちのプロジェクトを信じていただき、ありがとうございました。
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