Dota 2公式世界大会『The International 10』で、「Team Spirit」が優勝となりました。

グランドファイナル

• 優勝候補の一角、中国「PSG.LGD」とフルセット5試合を実施し「Team Spirit」が3勝2敗で優勝
• 賞金総額「$40,018,195(約45億円, $1=114.24円)」、優勝賞金「$18,208,300(約20億円)」
• 「Team Spirit」のオフレーナー「Collapse」選手の上手さ、特にMagnus使用時のパフォーマンスが勝利に大きく貢献
• CISエリアチームの優勝は、初回大会(2011年)の「Natus Vincere」以来。今回は10回目の記念大会。

With Team Spirit's victory, The International 2021 comes to a close. Thank you to the teams, the talent, the production crew, and to all of you for tuning in as we crowned our new Champions. 🏆❤️ #TI10 #Dota2 pic.twitter.com/qfOxo1vLUl

— The International (@dota2ti) October 17, 2021

Dota 2というとベテラン勢が強いゲームという印象がありますが、若い世代のチームがチャンピオンになり、競技シーンに新陳代謝があるのが非常に素晴らしく、今後もDota 2の競技シーンを楽しんでいくことが出来るであろうと感じました。

Team Spirit

• メンバーは18～24歳 (平均21歳)
• 「Team Spirit」は現地ホテルで割り当てられた試合ルームの環境が良くない状況から、グループステージB 4位通過。
• 勝者側トーナメントで負けた後、敗者側トーナメントから「Fnatic」「OG」「Virtus.pro」｢Invictus Gaming｣「Team Secret」を下してグランドファイナルに進出したダークホース
• 最終日にLowerファイナルで「Team Secret」と3試合、グランドファイナルで「PSG.LGD」と5試合、計8試合を連戦して優勝
• eスポーツの歴代獲得賞金プレーヤーランキング11～16位へ一気にランクイン

The moment that @Team__Spirit became Champions. #TI10 pic.twitter.com/ZyvgYlUCmh

— The International (@dota2ti) October 17, 2021

試合データ

• Game1：https://www.dotabuff.com/matches/6227105229
• Game2：https://www.dotabuff.com/matches/6227203516
• Game3：https://www.dotabuff.com/matches/6227305557
• Game4：https://www.dotabuff.com/matches/6227419633
• Game5：https://www.dotabuff.com/matches/6227492909

配信アーカイブ

• Game1：https://www.youtube.com/watch?v=YPUWKwUT48w
• Game2：https://www.youtube.com/watch?v=7hzkQ34BoRk
• Game3：https://www.youtube.com/watch?v=CwJqFOKHVxg
• Game4：https://www.youtube.com/watch?v=83P44w40nv4
• Game5：https://www.youtube.com/watch?v=5L1BZjQ-H1M

際立った「Collapse」選手のパフォーマンス

TEA EYE WINNER pic.twitter.com/9rE7l5Z9uM

— Maga Halilov (@Collapse1221) October 17, 2021

2019年の『The International』では「OG」がヒーロー「IO」の能力を引き出した構成で優勝を手にしましたが、本大会では「Collapse」選手が多用した「Magnus」が勝利に貢献するヒーローとして活躍しました。

• 「Magnus」の遠距離から敵をキャッチし移動させるスキル「Skewer」で、次々に敵を捕まえキル獲得
  • レベル15タレントで「Skewer」のスキルクールダウンが7秒短縮
  • レベル20タレントで「Skewer」の距離が「425」延長 (最大距離1625)、アイテム「Blink Dagger」の「1200」瞬間移動と合わさると回避が非常に困難な状況に
  • 20分から購入できる「Aghanim’s Shard」のスキル「Horn Toss」も、敵を移動＆スタンさせる能力として強力
  • レベル6から使えるアルティメットも複数ユニットを捕らえることが可能
• 「Skewer」を使った奇襲、チームファイトで敵の動きを封じる動きが際立った
• 「Magnus」はメインイベントで23試合に登場し勝率69.57%の活躍(DOTABUFFより)

以下のクリップでは約60秒の間に「Skewer」を4回も使用し敵を圧倒する様子を見ることが出来ます｡

プラスして、「Collapse」選手は適切な距離を保つのが上手くなかなか倒されないというのも「Magnus」の驚異に拍車を掛けていました。

コロナ禍でのオフライン大会演出「観客の歓声合成」

本大会はオフライン・観客ありで実施予定でしたが、開催地ルーマニアの感染状況が悪化していることから、無観客で行なわれました。

大会を一番盛りあげる観客の歓声が無くなってしまったことから、運営の「PGL」はおそらくこれまでの大会からサンプリングした歓声をゲーム展開に合わせて再生する演出を採用していました。

バラエティ番組やスポーツゲームでは定番ともいえる仕組みですが、これが予想以上に試合展開を熱く見せることに成功していました。

「PSG.LGD」勝利後の定番コール「LGD！LGD！」もこの手法で演出していましたが、違和感が全くありませんでした(以下の動画再生で、該当部分からスタート)。

ゲームのプログラムと連携して自動で再生しているのか、クリープにスキルを撃ち込んで倒すような何気ないシーンでも歓声が起きるということもありましたが、これは非常にありな演出ではないかと思わされました。

大会写真

• Dota 2 The International | Flickr

順位・賞金

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関連サイト

• Dota 2 Esports
• The International 10 – Liquipedia Dota 2 Wiki